嬉しい前進 ページ16
白石side
「まいやん、何してるの?」
白石「釣った魚をスタジオで食べてもらうから、その調理だよー」
「何作ってるの?」
白石「アクアパッツァだよー」
「へぇ、すごいオシャレ」
白石「かずみんと美彩も、別の料理作ってたよ」
「それ全部、収録で食べるの?」
白石「そうみたいだけど、A食べられる?」
「う〜ん…食べてみたい」
白石「ほんと!じゃあ愛情込めちゃう!」
ヒット祈願で釣った魚を持って帰って来たから、スタジオで試食してもらうことに。
お姉さんメンバーで行ったから、魚料理もチャチャっと作れちゃう。
私の姿がしばらく見えなかったからか、Aが探しにやって来て。
話の流れで食べられそうか聞いたら、食べてみたいと前向きな回答が…!
そんなの、嬉しくて張り切って作っちゃうよねぇ。
:
『Aちゃんも食ってみる?』
「…はい」
白石「ちょっとずつでいいよ」
衛藤「うん、1口から食べてみな?」
「いただきます…」
『どう?』
「んっ…おいしい」
『ね!美味しいよね!』
「思ったよりあっさりしてて食べやすいです」
そして迎えた収録。
みんなが魚料理に群がる中、Aは率先して箸を取らなかった。
控えめに自分の分を受け取って、みんなの様子を伺ってる。
ちょっと心配してたけど、バナナマンさんが振ってくれて助かった。
A、ちゃんと食べてくれた…!
無理しなくていいって伝えたけど、これは嬉しいねぇ…
「もうちょっと食べてもいい…?」
白石「うん、もちろん!」
『お、Aちゃんもうちょい行く?』
「いいですか?」
『もちろん、いっぱい食べな!』
『嬉しいねぇ、こんな食べてくれて』
白石「Aがこんな食べてるとこ、久しぶりに見ました」
「まいやんのアクアパッツァ、美味しいよ」
白石「良かったぁ…!」
「久々に、こんなに美味しい!ってご飯食べました。
美彩とかずみんのも美味しい!
うん…魚って、こんなに美味しかったんですね」
『白石、こんな喜んでもらえて良かったね』
白石「ほんと…安心しました」
更にもっと嬉しいこと。
Aが、美味しいっておかわりまでしてくれたこと。
こんなにしっかり食べてるA、本当に久しぶりに見た。
ちょっとずつでも、しっかり前に進めてるね。
こんなに幸せな出来事が待ってるなら、ヒット祈願やった甲斐があったよ。
A、たくさん食べてくれてありがとね。
283人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年3月18日 10時