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飛鳥side
久しぶりの選抜復帰。
嬉しかったのかな、不安だったのかな。
私で大丈夫かな…
アンダラで経験を積んで、戻ってきたはずなのに。
あんなにも、この場所を夢見てきたはずなのに。
いざ叶うと、不安ばかりが押し寄せてくる。
Aの覚悟を聞いた。
私には、到底無理だ。
そんな私が、乃木坂の選抜にいても良いのだろうか…
星野「飛鳥〜、選抜おめでとぉ」
飛鳥「みなみ、ありがとう」
星野「また年少組が揃ったね〜」
飛鳥「遅くなってごめんね」
星野「何言ってんの！
早いとか遅いとか、関係ないよ。
嬉しいから、もう何でもいいもん」
変わってない。
みなみの素直さ、優しさ。
意図してないのかもしれないけど、その言葉で人を救ってる。
だから、この子には敵わない。
「飛鳥、おめでとう」
飛鳥「A…ありがとう」
星野「Aも、センターおめでとう」
飛鳥「うん、おめでと」
「ありがとう」
星野「ずっと目指してたもんね。
みなみも、同じくらい待ってたもん」
「みなみ、ずっと言ってくれてたもんね。
Aのセンター、もう1回見たいって。
だから、それまで卒業しちゃダメだよって」
星野「当たり前でしょー？
Aは、センター1回で卒業する器じゃない。
それは、みなみが許さない」
この2人の関係性も好き。
あまり、深い関わりを人と持たないのに。
Aだって、本当に仲が良いのは数人程度なのに。
2人は、いつも一緒にいるわけじゃないのに。
何でも分かりあってる、この距離感が。
見てるだけでも十分、心地良い。
「飛鳥、まだちゃんと言ってなかったから、今言わせて。
夏はごめんね。
私、いくら間違ってなかったとはいえ、酷いこと言った。
自分が引っ張ってるって気持ちが、どこかにあったからだと思う。
独りよがりでごめんなさい」
飛鳥「そんな…私こそごめん。
私こそ、Aに酷いこと言った。
人と戯れなきゃ、自分の気持ちもぶつけられなかった。
私って本当に卑怯。
でももう、絶対そんな真似しない。
だから、また仲良くしてくれる？」
「もちろん！」
星野「年少組は永遠だよ」
「久しぶりに揃ったもんね」
飛鳥「うん、よろしくね」
「こちらこそだよ〜」
雪解け。
春が来たのではない。
自分達で、春を呼んだのだ。
2人は教えてくれる。
素直になることの大切さを。
きっと、これからもずっとそう。
だから私は、2人と頑張りたいのだ。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年2月23日 17時
