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愛に満たされたくて ページ18

保健の先生と、食べたものを記録することを約束した。

それからは、ちゃんと食事ノートを付けている。

…とは言っても、規則正しく食べてるわけじゃないけど。

でも、食べたら動けばいい。

これなら健康的。

1人前食べたら、必ず1時間運動する。

そう決めて、太らないように工夫することにした。

そんな生活を初めて、ちょっと経ったある日のこと。






『すまんね、急に呼んで』


「なんですか、私に話って」


『いい話だよ』


「え、ほんと?」


『うん、Aにオファーが来た。

雑誌seventeenの専属モデル』


「えっ…うそっ」


『このタイミングで嘘はつかないよ笑

編集長さんからのスカウト。

白橋Aさんをうちに下さいって』


「えっ…嬉しい!」


『4月号からだって。

本当は、もう少し前にスカウトしたかったらしいの。

ただ、現専属モデルの卒業の兼ね合いがあってね。

学年が変わった4月からってことらしい』


「ほんとですか!」


『他の雑誌に取られないか、ヒヤヒヤしてたよって』


「そんな、私なんか…」


『最近痩せて、更に可愛くなったし。

今のAなら、seventeenでも即戦力だって』


「頑張ります!」


『じゃあ、オファー受けていい?』


「もちろんです、お願いします!」




まさかの、嬉しすぎるお知らせ。

私にも、専属モデルのオファーが来た。

しかも、ティーン雑誌の王道、seventeenさんから。

女子なら、誰でも憧れる雑誌だ。

まさか、編集長さん直々にスカウトを頂けるなんて…

やっぱり、ダイエット頑張ってて良かった。




『…お母さんは、良いって言ってくれるかな?』


「喜んでくれると思います。

私に、専属モデルのオファーが来なかったこと。

母の方がめちゃくちゃ気にしてたので…」


『来なかったわけじゃないんだけどね』


「えっ…」


『ただ、雑誌の規模だったり、乃木坂のコンセプトだったり。

Aのイメージとちょっと違うかなって思って、断ってたんだ』


「え…そうだったんですか」


『それで、気に病ませてたならごめん』


「全然…!嬉しいです!」


『ぜひ、お母さんにも良い報告してあげて。

モデルの仕事は、管理もかなり必要だから。

Aみたいに、お母さんがしっかりしてると助かるよ』




管理…

今はもう自分で管理してます、とは言えなかった。

この流れを壊したくない。

自分でもやれる。

この先に起こることを何にも知らない私は、そう信じて疑わなかったんだ。

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年2月23日 17時

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