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もう既に堕ちている ページ15

AKBさんの新曲。

今回のテーマは、涙らしい。

先日、海でMV撮影を行ってきた。

たくさん泣いて、ちょっとは心がリセットされたと思う。

歌詞がすごく刺さるんだ。

逆だった毛並みが、スーっと落ち着いていく。

その時だけは、現実を忘れられたんだ。




玲奈「Aちゃん、久しぶり〜」


「玲奈さん、お久しぶりです!」


玲奈「MV、すごい良かったって噂だよ〜?」


「ほんとですか?」


玲奈「Aちゃん、お芝居もセンスあるんじゃない?って。

監督さん、さっき私にずーっと話してたの笑」


「えー、嬉しいです笑」


玲奈「ただ、心配とも言ってた」


「心配?」


玲奈「泣き方が、なんか他の人と違うように見えたんだって。

みんなは、ちゃんとMV撮影で泣いてるっていうか…

演技してるって感じだったんだけど。

Aちゃんは、自然に涙が止まらないっていうか…

ちょっと危うげで大丈夫かなって思ってたんだって」




確かにあの日、泣いてくださいと言われて、止まらなくなった。

カットがかかっても、しばらく泣いたままで。

辛くて、温かくて、苦しくて。

確かに、冷静に見れば、あれは異常か。




玲奈「大丈夫?何か悩んでる?」


「あ、いや…」


玲奈「本当?」


「紅白のこととか…色々思い出しちゃって。

そしたら、止まらなくなっちゃいましたぁ」


玲奈「そっか…」


「だから、もう全然大丈夫です…!」


玲奈「それならいいんだけどさ。

私も一応、乃木坂の一員として。

Aちゃんの先輩として。

助けになれるなら、なりたいからさ」


「ありがとうございます」


玲奈「何かあったら相談してね。

Aちゃん、抱え込みすぎるから」


「はい…!」




ごめんなさい、玲奈さん。

今、嘘をつきました。

紅白のことを思い出したことは本当だけど、続きがある。

その後に付随して、たくさん投げつけられた言葉たち。

それらを反芻して、泣いたんです。

分からないけど、泣いてくださいって言われたらそうなった。

理屈じゃ説明出来ないけど。




玲奈「あと、もうちょっと食べること。

ダイエット、ちょっと頑張りすぎだからね」


「すみません…」


玲奈「育ち盛りなんだから、もっと食べていいんだからね」


「はーい」




玲奈さんが鋭すぎるのか、それとも…

最近よく言われる、この言葉。

痩せすぎ。

私には分からなかった。

判断基準が自分にないから。

もう既に、落とし穴にいるってことに気づけなかった。

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年2月23日 17時

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