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ダメ…
泣かない、泣かない。
そう言い聞かせて、はや15分が経過した。
ただてさえ、アンコール。
雰囲気的には最高潮だ。
それでも我慢できてた。
けど、今は…
高橋「次は指原、お願いします」
メンバー1人1人からのメッセージ。
自分の言葉で、最後に優子さんへ。
そして、優子さんからメンバーへ。
あぁ、私の涙腺よ。
頼むから、最後まで持ってくれ。
:
高橋「それじゃあ、A…笑」
「まだ泣いてないですよ？」
大島「おいでぇ」
「優子さん、反則はダメです…！」
私の番。
言うことは考えて来なかった。
その場に立って言おう。
今、私は何を感じているだろうか。
「優子さん、卒業おめでとうございます」
大島「ありがとう」
「今日は、笑顔で見送りたいんです。
だから、楽しかった思い出や嬉しかった思い出を話します。
乃木坂に受かってから握手会に行けてなくて、最初に会えたのは、リクアワのリハーサルでした。
AKBさんに挨拶に行かせてもらって、そこに優子さんもいて。
もう、私のことなんか忘れちゃってるかなぁって思ってたんです。
けど、優子さんは覚えててくれてて。
あ、握手会に来てくれてたAちゃんだ！って
あの時、ほんっとに嬉しかったです」
大島「覚えてるよぉ、だってめっちゃ可愛いんだもん」
「兼任した時、1番に声を掛けてくれたのも優子さんでした。
連絡先を交換したのも、ご飯に行かせて頂いたのも。
お洋服のお下がりを頂いたのも、ハグもキスも。
チームKに異動になって、最初に私の所に来てくれたのも。
新公演で練習に付き合ってくれたのも。
全部、全部優子さんでした。
私の思い出の隣には、いつも優子さんがいます。
楽しかったし、嬉しかったし、幸せでした。
これからは…この思い出を噛み締めて。
今までよりもっと、もっと強く生きます。
だから…見ててくれますか？」
大島「もちろん、ずっと見てるよ。
Aは本当に努力家。
可愛いだけじゃない。
ものすごく努力して、自分から吸収して。
だから、見ていてワクワクした。
私の残りのアイドル人生を、この子に捧げようって。
だから、今日まで頑張れたんだ。
私の方こそ、ありがとね」
「ありがとうございました…っ」
大島「ん〜おいでっ」
余すことなく伝えられた思い。
話したいことは、もっとあるけれど。
それは、2人の時間まで取っておこう。
少し涙が零れたのは、私たちだけの秘密。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年2月11日 23時
