青天の霹靂 ページ32
北野「おはようございます!」
新内「今日の収録、2期生も見学させてもらいます」
北野「よろしくお願いします!」
「おはよう、よろしくね」
楽屋に入ると、そこには既に2期生がいた。
今日は、乃木どこの収録を見学するらしい。
7枚目シングルの選抜発表。
なんで、わざわざその日…?
学べる収録なら、もっと他にあるはずだ。
そんなの、1つしか答えはないじゃない。
白石「今日、2期生来てるんだ」
橋本「そうみたいね」
白石「珍しいね」
「…選抜発表だからじゃないの?」
白石「雰囲気を知るってこと?」
「まぁ、それもあると思うけど」
白石「けど…?」
「…サプライズ、かな」
橋本「サプライズ…」
「ま、私たちはいつも通り行こう。
選抜発表ももう7回目なわけだし。
2期生もいるから、ちゃんと構えてないとね」
白石「そうだよね」
橋本「よし、気合い入れてこ」
私の予感は当たる。
いや、これはほぼ確信か。
AKBさんと兼任して分かったことがある。
この世界は、サプライズが好きだ。
別名、燃料投下。
今回も例外じゃないだろう。
でも、言えない。
前作センターのまいやんの前では、言えなかった。
まいやんも、まいやんのファンの方も望んでる。
次もセンターをやりたいと。
だから、絶対に言えない。
…選抜発表で、きっと2期生が呼ばれる。
しかも、センターだと思うよなんて。
:
『7枚目シングル、選抜発表〜!』
『本日はね、7枚目シングルの選抜発表だそうです。
メンバー全員大集合しちゃってますけど…
3列目から順番に呼んでくそうです。
それでは早速ね、発表お願いします』
もう、みんな感情のコントロールが出来るようになっていた。
カメラに映ってる。
この意識は、どんな時でも欠かさずある。
『…中元日芽香』
『…衛藤美彩』
『…川後陽菜』
立て続けに、3人の名前が呼ばれた。
初選抜だ。
頑張っている姿を見ていた。
でも、見てただけで。
なかなか距離を縮められないでいた。
今回がチャンス。
この期間に親しくなりたい。
『…齋藤飛鳥』
飛鳥の選抜復帰。
ここ数ヶ月くらい、ほとんど話すことはなかった。
何となく、気まずくて。
私の方が逃げてたんだと思う。
もう逃げたくない。
こんなに揃ってるんだもん。
ここを逃したら、私はもう戻れない。
みんなの輪の中に入って、乃木坂46ですと言えなくなる。
言い訳は出来ない、もうしない。
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月29日 14時