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秋元side


「真夏ちゃん…ごめんね」


秋元「ううん、全然。

Aちゃん悪くないし。

大丈夫、私が飛ぶから」


「うん、任せた」


秋元「でもどうしよう…」


「思ったより高いもんね、怖いよね」


秋元「怖い…」


「でも、真夏ちゃんは戻って来た。

色んな意見があることは、覚悟の上だったと思う。

そこで越えられたんだから。

スカイダイビングも、きっと出来るよ」


秋元「うん…」


「真夏ちゃんも乃木坂なんだから。

そんな不安そうな顔しないで?

真夏ちゃんだったらやってくれる。

一緒に頑張っていきたい。

私たちが乗り越えてきた試練、真夏ちゃんにも乗り越えて欲しい。

そんな意味を込めて、選ばれたんだと思う。

だから、自信持って!」


秋元「Aちゃん…」


「私、待ってるから。

信じてる、真夏ちゃんなら出来るって」


秋元「うん……頑張る!」




体重の関係で、上まで来たけど飛べないことが分かったAちゃん。

こうなったらもう、私が飛ぶしかない。

元々は、私が飛ぶことになってたんだから。

それでも、下を覗くとやっぱり怖くて。

最後の1歩が踏み出せないでいたら、Aちゃんが声をかけてくれた。

少し話す程度で、2人きりで話すことなんてほぼない。

まして、私への思いを聞いたことなんてなかった。

そんなAちゃんが、私の背中を押してくれた。

もう、飛ぶしかない。

覚悟を決めた。






秋元「乃木坂46 5枚目シングル。

君の名は希望、大ヒットしますように!」






そして、大空へと羽ばたいた。

高度の高い風を受ける。

目を開ける余裕なんてなかった。

でも、不思議と怖くはなかった。

気持ち良い。

多分それは、自然の力だけじゃない。

私の中の何かが変わったからだ。




:




「…真夏ちゃん!」


秋元「Aちゃん…っ」


「お疲れ様っ」


星野「真夏〜!」


秋元「みなみ…っ」


「ありがとう、飛んでくれて」


星野「お疲れ様、かっこよかった〜」


秋元「うん…っ」


「ほんとにありがとう…!」


星野「ありがとう、真夏」




本当は私、乃木坂に来ちゃいけなかったんじゃないかな。

前作からずっと、そう思っていた。

胸の中でつっかえている、蟠りのような思い。

正直、飛ぶまでずっと燻っていた。

でも、飛んだら世界が変わった。

地上で抱きしめてくれた2人の温もりが、教えてくれていた。

私の居場所はここだと。

これでやっと、私も乃木坂46になれた気がする。

・→←君に託した



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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月25日 11時

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