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歴史が動く ページ38

6枚目シングル、選抜発表。

朝から雰囲気が違った。

もうこれは、タイムリミットだ。

絶対何かが変わる。

分かってしまうのだ、空気感で。

覚悟を決めて臨んだはずだった。

変化は割と序盤で起きた。






『…星野みなみ』


『…秋元真夏』






3列目。

フロントだったみなみ、加入以来福神だった真夏ちゃんが呼ばれた。

只事ではないかもしれない。

ちょっと変えます、レベルじゃない。

地震で言ったら、初期微動みたいな。

地盤がグラっと揺れた。






星野「う〜ん…なんでみなみが福神にいたのか…

フロントにいたのか、よく分かってなくて。

何にも強みなんかないし。

ずっと疑問に思いながら活動していて。

だから、正直ちょっとホッとしてます…」






みなみの本音。

泣いてはいなかった。

ずっと迷いながら活動してたんだね。

全然知らなかった。

みなみは強い。

自分の弱い気持ちを見せない。

その上であんなに明るく振る舞えるんだもん。

とてもじゃないけど、3個上とは思えない。






秋元「やっぱり、悔しいって気持ちがあって…っ

最初から福神なんて、有難いとは思ってるんです。

けど…どうしても下がったって思っちゃって…

でも、まだまだな所がたくさんあります。

もっと頑張れってことだと思って、早くみんなに追いつきたいです…っ」






ポジションが下がる。

4枚目シングルで、なーちゃんが経験した悔しさ。

今回、真夏ちゃんも経験した。

未だに縮まらない2人の距離。

これを境に、少しずつ縮まる気がした。

出来た溝を埋めるには、感情の共有が必要。

同じ経験をすれば、きっと分かり合える。






『…西野七瀬』


『…生田絵梨花』






2列目。

福神で呼ばれた名前。

今度は、なーちゃんと真夏が交代した形になる。

あぁ、何か大きなことをしようとしている。

いくちゃんも、フロントから2列目に。

3人の牙城が崩れた。

その地鳴りは、更に大きくなって襲ってくる。

もう、時間は待ってくれない。

砂時計は、0になった。






『…生駒里奈』






やっぱり…

喉元を抑えて立ち上がる生駒ちゃん。

私の心まで、鷲掴みにされたように痛む。

あんなに震えた背中、初めて見た。

生駒ちゃんが、2列目。

混乱する自分と、受け入れる自分。

納得と動揺。

アンビバレントな気持ちは、その揺れに拍車をかけて。

スタジオに走ってく背中を、震えながら見送った。

乃木坂は、変わった。

私は、どうなるの…?

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月25日 11時

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