検索窓
今日:16 hit、昨日:11 hit、合計:48,252 hit

上には上が ページ35

夏がやってくる。

その前には、学生はテストがある。

私も、人生で初めて期末テストというものを経験した。

受験以来のテスト。

周りがみんな、ハイレベルなことは分かってる。

それでも、妥協は許されない。

中学入学と同時に見据えるのは、大学受験。

行きたい学部に行くためには、中学時代からの成績が必要となる。

ママはもちろん、目標を下げてはいない。




『Aー、テストの結果返って来たんでしょ?』


「あ、うん…情報早いね」


『さっき、担任の先生に電話して聞いたの』


「あっ、そうなんだ」


『早く見せて、初のテスト。

やっぱり、慶応のテストってレベル高いの?』


「まぁ難しかったけど、どうなんだろ?

お姉ちゃんの学校の方が高いんじゃない?」


『あそこは御三家だからねぇ。

でも、慶応も十分にレベルは高いはずよ。

…あら、これが結果?

結構あっさりした紙なんだね』


「まぁ、うん」


『はい、せーの!……おぉ〜』


「え、それはどんな反応?」


『…うん、まぁまぁいいんじゃない?』


「え、ほんと!?」


『初めてのテストにしては、まずまずの結果だと思うけど』


「そうだよね、良かったぁ」




私の点数は、9教科900点満点で820点。

平均すると、1教科90点以上になる。

学年順位は12位。

10番以内じゃなかったら怒られると思ってたけど、それは外れた。

まずまずの出来。

自分以上に自分を評価してもらった気がして、嬉しかった。




『ま、でもまだまだ上に行けるね』


「え…」


『ここで終わりってことはないでしょう。

1回目のテストなんて、そんなもんだよ。

次からが勝負なの。

今回の上位者はキープ出来るのか、たまたまだったのか。

それで、だいたいの目安が分かるんだから』


「…うん」


『でもすごい、最初のテストでいったらお姉ちゃんより出来てるよ』


「へぇ、そうなんだ」


『ママ、期待してるからね。

Aは本当に何でもできるから。

ママとパパの自慢の娘なんだから〜』


「うん、ありがとう」


『アイドルとお勉強、とりあえずは両立出来そうだね』


「でしょ?」


『でも、絶対に気抜いちゃダメよ。

この学校は、みんなのレベルが高いんだから。

3年間、頑張ってこのままの成績維持するんだからね』


「うん、分かった」




そうだよね。

そんな、一筋縄にはいかないよね。

上には上がいる。

ここで満足したら、後は抜かされるだけ。

またここから、1歩ずつ頑張ってこう。

隠した本音→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
150人がお気に入り
設定タグ:乃木坂46 , AKB48 , アイドル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月25日 11時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。