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緊張とプレッシャーと戦い続けた2週間。

やっと…やっと千秋楽だ。

今のところ、立候補した役に全部合格してる。

今日の公演で制覇できれば、無事に達成だ。

みんなギリギリの状態。

もう、終わりしか見えていない。

私もその1人。

精根尽き果てる寸前。

息も絶え絶え、やっと今日を迎えていた。




白石「あと一公演だからね」


「うん…」


松村「ほんまに出るの?」


「うん、出る」


白石「ほんとに後ちょっとだからね。

ここまで来たら、最後まで頑張りたいよね」


「うん」


白石「Aが出るって言うなら止めないよ。

もう苦しくはないんでしょ?」


「ん、もうだいじょぶ…」


松村「ん、それなら分かったで」




最終日は、昼公演と夜公演の2本立て。

昼公演は本当に際どかった。

投票数が競っていて、選ばれないかと思った。

何とか乗り越えたけど、終わった後に緊張の糸が切れた。

幕裏で過呼吸になってしまった。

みんなが介抱してくれても、全然落ち着かなくて。

さっきまで、点滴を打って横になっていた。

夜公演はキャンセルの声が聞こえたけど、頑として断った。

ここまで来たら、絶対に最後まで出る。




「飛鳥は?大丈夫?」


白石「うん、飛鳥も落ち着いたみたいよ」


松村「ななみんが着いてるって」


「そっか、良かった…」


白石「もぉ、自分の心配しなさいよ」


「だって…」


松村「Aのせいやないで?

どっちかが選ばれたら、どっちかは選ばれない。

そういうルールやから。

お互いそれは、分かってるやろ?」


「うん…」


白石「うん、じゃあ大丈夫。

飛鳥も悔しかっただけだと思うから。

Aはまぁ、それ以外に理由があるんだろうけど…」


「…うんっ」


松村「大丈夫、だいじょーぶ。

また苦しくなっちゃうから、泣かないで?」


白石「そろそろ着替えなきゃだしね」


「まいやん、さゆりん…

迷惑かけちゃってごめんね。

心配もたくさんかけちゃっててごめん」


白石「いーんだよ、お姉ちゃんなんだから!」


松村「そんな気遣わないのー!」


「うん…」


白石「ほら、笑って笑ってー!」


松村「Aちゃん、せっかくの可愛いお顔が台無しだよ〜」


「ありがと…!」




昼公演は、飛鳥と競った。

結果は私が勝ちってことになったけど、飛鳥も過呼吸になっちゃって。

それも相まって、私も責任を感じちゃったんだ。

でも、もう大丈夫。

2人に元気をもらって、最後の公演頑張って来ます!

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月25日 11時

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