2度目の試練 ページ27
皆さんは、バースデーライブの最後、スクリーンに映し出された告知を覚えていますか？
赤坂まで、あと70日。
何の匂わせだ？と騒がれていました。
実はそれ、プリンシパルのことだったんです。
乃木坂は今春、2度目のプリンシパルをやります。
星野「相変わらず、Aはすごいね」
「ううん、そんなことないよ」
松村「いやぁ、いくちゃんとAは無双だよ」
「いくちゃんと一緒にしないで笑
あの方はもう、レベルが格上だから笑」
白石「いーや、Aもすごいよ」
レッスンが始まった。
基本的には、昨年と変わってない。
ただ、完全投票制ではなくて、立候補制に変わった。
自分がやりたい役に立候補して、その中で投票する。
だから、いくちゃんやかずみんといった、手強いメンツと役が被ることもある。
そうなったら、しのぎを削る。
昨年よりも更に、洗練されたレッスンがなされていた。
「あ…」
星野「真夏だ…」
白石「泣いてるね」
「…真夏ちゃん、大丈夫？」
秋元「みんな…っ」
松村「なんかあった？」
秋元「みんなみたいに、上手く出来なくて…っ」
星野「レッスン？」
秋元「これじゃあ全然ダメなのに…っ」
松村「そんなことないで、うちやってまだまだやもん」
秋元「ううん、さゆりんはすごいよ。
私は…こんなんで福神とか。
そんなの…絶対ダメに決まってるっ」
松村「初めてなんやもん、しゃーないって」
廊下に出ると、泣いてる真夏ちゃん。
真夏ちゃんは、初めてプリンシパルをやる。
去年私たちが感じた恐怖と不安。
それを今、真夏ちゃんは感じてる。
ましてや、選抜で活動を始まってから行われる公演だ。
思うことがあって当然だと思う。
白石「じゃあ真夏、一緒に練習しよ！
ここで泣いてても、出来るようにならないよ？」
松村「せや、まだ時間はあるんやし。
やっぱ福神やな、真夏はって。
そう言ってもらえるように一緒に仕上げよーや」
星野「みなみも全然だし、一緒にやる！」
秋元「いいの…？」
「私で良ければ、練習付き合うよ」
秋元「…ありがとう」
白石「自分のためだし、みんなのためだよ。
それがプリンシパルなんだからさ！」
松村「ほらほら、涙拭いたー」
星野「レッスン室戻ってやろ！」
秋元「うん…っ！」
私たちは、確実に前へ進んでる。
出来ない子には、手を差し伸べる。
みんなで1つ。
プリンシパルは、やっぱり1番成長できる試練だ。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年1月25日 11時
