検索窓
今日:32 hit、昨日:51 hit、合計:49,981 hit

ページ12

前田side


大島「じゃあお疲れ〜」


前田「優ちゃんお疲れ、ゆっくり休んでね〜」




総選挙を終えたメンバーが、続々と帰宅する。

優ちゃんと私が待ってた子は、同時に来た。

私がまだ居たことに驚いてたけど、優ちゃんはすぐ察したらしい。

マネージャーさんを見つけるなり、すぐに帰って行った。

Aちゃんは、まだマネージャーを待ってる。

それもそのはず、私が少し時間下さいってお願いしたんだから。




前田「Aちゃん、総選挙お疲れ様」


「ありがとうございます」


前田「どうだった?」


「ん〜、楽しかったし、嬉しかったです。

でも、ちょっと悔しくて、いっぱい学んで。

夢のような時間だったなって思います」


前田「そっかぁ…いっぱい感じたんだね」


「総選挙期間を通して、色々感じました」


前田「うん、見てたよ〜」




話の切り口がよく分からない。

不器用な自分には、上手い言葉が出てこない。

だから、ストレートに伝えるしかないんだ。




前田「24位って結果はどうだった?」


「素直に嬉しかったし、びっくりもしました。

こんなにファンの方が頑張って下さったんだって。

改めて、感謝の気持ちでいっぱいです。

でも、満足はしてません。

さっき悔しいって言ったけど、悔しいんです。

もうちょっと上を目指したくなっちゃう」


前田「…良かった」


「え?」


前田「総選挙なんてもうヤダって言われちゃうかなって。

人より風当たりも強いし、そう心配してたんだ。

でも、その言葉が聞けて良かった。

だって、もし来年もあったら立候補するってことだよね?」


「はい、します」


前田「うん、私はそれが嬉しい。

いつか、Aちゃんは私を褒めてくれたよね?

その答えはきっと、総選挙にあるから。

たくさん出て、色んな経験をしな?

感じたもの全部が学びになるよ」




あぁ、もっと気の利いたことを言いたい。

もっとAちゃんの気持ちに寄り添って、労える言葉…

頑張ったねとか、おめでとうとか、安っぽくならない言葉…

なんで、こんな不器用で回りくどい言い方しか出来ないんだろ。




「ありがとうございます…!」


前田「えっ…」


「前田さんの気持ちが、すごく伝わりました。

私、強くなるまでにいっぱい経験します。

もっと成長するので、見てて下さい!」


前田「うん、ずっと見てるよ」




大丈夫だ、伝わってる。

あと2ヶ月半。

私の残りのアイドル人生は、彼女に思いを馳せてみよう。

祝福のシャワー→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
133人がお気に入り
設定タグ:乃木坂46 , AKB48 , アイドル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月13日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。