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「まず、なぜ兼任するのか。
それは、乃木坂のグループ性です。
みんな控えめで、思いやりがあって優しい。
それが乃木坂だし、乃木坂のいい所です。
でも、今のままで乃木坂は上に行けるか。
仲良しなのはいいけど、私たちは馴れ合いじゃない。
もっとハングリー精神がないと、AKBさんは越えられないと思います。
けど、乃木坂には先輩がいない。
だから、AKBさんと兼任して学びたいと思いました。
グループアイドルに必要なことを、吸収したいと思いました」
嫌なこと言ってるのは分かってる。
調子乗ってる。
そう思われても仕方ない。
自分を犠牲にしないと守れないものもある。
「そして、なぜ私なのか。
それは、私が最年少だからだそうです。
みんな私のことをよく、最年少なのに…と言いますよね。
最年少なのにすごいね、頑張ってるねって。
やっぱりそれは、年齢が指標となってるからだと思います。
今野さんから言われて、私は納得しました。
みんなが納得してくれるとは思ってないです。
嫌われる覚悟はあります。
だけど、乃木坂をもっと成長させたくて、私自身ももっと成長したくて。
だから受けることにしました」
こじつけなのは分かってる。
明らかに、大半は納得してない。
でも逃げない。
いつか必ず、乃木坂のためになる。
私はそう信じてる。
「乃木坂のことも大好きです。
嘘じゃない。
大好きだから、兼任するんです。
もっと乃木坂を有名にしたいから。
絶対に、乃木坂を疎かにはしません。
どっちも頑張ります。
どっちにとってもプラスにしてみせます。
応援して下さい、支えて下さいとは言えないけど…
見守ってくれたら嬉しいです。
これからもよろしくお願いします」
拍手はあった。
でも、温度が違う。
怖かった。
『はい、白橋からのお話でした。
まぁ、賛否両論あると思う。
それは当たり前だ。
だから、その気持ちを否定しろとは言わない。
むしろ、大切にした方がいい。
けど、それで白橋を攻撃する理由にはならない。
そこだけは、よく心に留めておいてほしい』
前言撤回。
怖くない。
守ってくれる大人がいた。
1人じゃない。
『乃木坂は、チーム乃木坂だ。
これは、乃木坂が戦うための作戦だと思えばいい。
白橋も頑張る、みんなも頑張る。
それでやっと、乃木坂は強くなれる』
強くなれる。
私の目的は、これだ。
グループを強くするために、先頭で剣をかざすことだ。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年1月5日 14時
