グループのために ページ3
白石side
私が雑誌の表紙…?
突然のことに、動揺が隠せなかった。
もっともっと相応しいメンバーはいるはずなのに。
なんで私が選ばれたのか、よく分からなかった。
橋本「まいやんおめでと〜」
松村「めちゃくちゃすごいやん!」
橋本「ヤンジャンなんて、超有名だよ」
松村「すごいなぁ、まいやんは」
白石「そんな…」
深川「まいやんすごいよ!」
高山「圧倒的美人さんだもんねぇ」
お姉さんメンバーが、続々と祝福しに来てくれた。
すごい褒めてくれてるけど、いまいち実感が湧かない。
私なんて、全然まだまだなのに…
『白石、ちょっといいか?』
白石「はい…」
『さっきの話の続きだけど、撮影は明後日になるそうだ。
白石は、ソロ表紙ってことらしい。
白橋と一緒に撮影だから、安心して撮影に臨んで欲しい』
白石「分かりました」
内容を聞くと、想像以上の待遇で更に驚いた。
私がこんなに大きな責務なんて、荷が重すぎる。
今まで何かの中心なんて、やったことなんてなかったから。
Aはというと、相変わらずニコニコとしている。
なんでこんなに、平常運転でいられるんだろう…
「私もさっき、概要を聞いたの。
巻頭グラビアは、スタジオのセットを借りて撮るんだって。
大体、見開きで5ページくらいになるらしい。
まいやんの表紙からの流れだから、釣り合うように頑張らないと笑」
白石「そんな、釣り合うだなんて…」
「なんでそんな自信なさそうなのさー笑」
白石「逆にAは、どうしてそんなにポジティブでいられるの?」
「う〜ん…やるからには期待に応えたいからかな。
だってさ、すごいチャンスじゃん?
だったら、生かす方に進みたいなって思って」
白石「偉いなぁ…」
「でも、私だって不安はあるよ。
グループの外に出るのはプレッシャーもある。
けど、まいやんが一緒だから。
だから私は、すっごく安心してるんだよ」
白石「A…」
「1人は不安だけど、まいやんが一緒なら大丈夫だって思ってる」
白石「私も、Aが一緒で良かったって思ってるよ」
「ふふっ…それは良かった笑
明後日、一緒に頑張ろ?」
白石「うん、頑張る…!」
Aの本音にも触れた。
私もそろそろ、本当に殻を破らないといけない時なのかもしれない。
1人じゃない。
Aだって、他のメンバーだっている。
グループのために出来ることをやる。
それが、アイドルという職業なのだ。
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月5日 14時