遠くから憧れていた ページ6
「あ!お姉ちゃん!」
『久しぶり〜!元気してた?』
「うん!」
『また背伸びた?』
「ストレッチやってるからね笑」
『そっか』
「さ、そんなことより早く行こ!」
『あ、待ってよもう!』
3回眠って、やっとこの日がやって来た。
お姉ちゃんと会う日。
そして目的は、AKB48の握手会。
私はずっと、AKB48が大好きで応援している。
女の子が女の子を応援するのは普通じゃないって言われたから、公言してないけど…
でも、お姉ちゃんは味方だ。
お姉ちゃん自身がファンってわけじゃないのに、私に付き合ってくれる。
私のお姉ちゃんは、強くて優しい人だ。
:
_次の方、どうぞー
「こんにちはぁ」
大島「あー!Aちゃんだよね!」
「覚えてて下さったんですか?」
大島「もちろんだよ、可愛いんだもん笑」
「えー、嬉しい笑」
大島「こんな可愛いのにさぁ、ほんとに芸能活動してないの?」
「してませーん笑」
大島「えー、AKBにならない?」
「えっ?」
大島「いや、これ割と本気で。
絶対に、受けたら受かると思うんだよね」
「じゃあ…考えてみます笑」
大島「うん、一緒にパフォーマンスしたい!」
:
小嶋「Aちゃ〜ん、聞いてたよ笑」
「あ、ほんとですか笑」
小嶋「相変わらず可愛いし、スタイルも抜群だねぇ」
「そんなことないですよ笑
こじはるちゃんの方が可愛いです」
小嶋「いやいや、若さには勝てないよ笑」
「でも、優子ちゃんに勧誘されて嬉しかったです笑」
小嶋「優ちゃんが勧誘するなんて、滅多にないよ〜」
「え、そうなんですか?」
小嶋「うん、陽菜が知ってる限り初めてかも。
もちろん、陽菜も同意見だけどねぇ」
「めちゃくちゃ嬉しいです…!」
小嶋「前向きに考えてみてよ。
陽菜も、Aちゃんとメンバーになりたいし」
胸がドキドキした。
いつもとは違う、胸の高鳴り。
推しメンがとか、握手がとか、そういう問題じゃない。
自分の可能性を信じてくれてる人がいるってこと。
そして、それが私の本当の理想であること。
走り出したい衝動を抑えることが出来なかった。
:
「お姉ちゃんっ!」
『そんなに慌ててどうしたの?』
「あのね、優子ちゃんとこじはるちゃんにね!
AKBになれると思うよって言われたの!」
会場の外に待機しているお姉ちゃん。
一目散に駆けて行き、あったことをそのまま喋る。
勢いが止まらなかった。
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年1月1日 0時