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白石side
いきなり、テレビに出る選抜メンバーを決めますって…
心の準備なんて、一切出来ていなかった。
そんな私の気持ちとは裏腹に、発表は進んでしまった。
橋本「まいやん、おめでとう」
松村「おめでとうまいやん」
白石「ありがと…」
橋本「なーに不安そうな顔してんの！」
松村「選抜メンバーやで？
すごいんやから、自信持ってーや！」
白石「でも…」
橋本「まいやんは、誰もが納得だと思うよ」
松村「ほんまに」
白石「そうかな…」
発表が終わってすぐ、2人が来てくれた。
残念ながら、2人の名前は呼ばれていない。
私がこの2人に勝っている所なんて、何にもないのに…
自信がなくて、選ばれたのにウジウジしちゃう。
そんな自分が情けないし、悔しい。
もっと悔しい思いをしてる人だって、たくさんいるのに。
2人だって、絶対に悔しいって思ってるのに。
それすら飲み込んで応援しに来てくれてるのに、私は…
「まいやん…行こ？」
白石「あ、A…」
橋本「Aもおめでとう、すごいね」
「ありがとう」
松村「Aも絶対に選ばれると思っとった」
「ほんと？」
松村「うん、だってダンスも歌もめちゃくちゃ上手いし」
橋本「A、SNSでもすごい噂なんだよ？
最年少がすっごい可愛いって」
「えぇ…そうなの？」
白石「だから、私なんかが…」
「なーに言ってんのまいやん！
まいやんは、ほんっと美人さんだからね？
私、出会った人の中で断トツだもん」
白石「えぇ…」
松村「2人とも、選ばれたのには選ばれた理由があるんやから。
乃木坂の代表として、どーんと世間に見せびらかしてきてーや！」
橋本「私たちも、すぐ追いつく。
絶対に次は、選抜メンバー入るから」
「次は4人で入ろうね」
松村「待っててや」
「私たちも、次はどうなるか分からないし。
さっき、今野さんも言ってたでしょ？
入れ替えるから気抜かないでって。
だから、甘んじないで頑張るよ」
橋本「うん、みんなで頑張ろ」
「じゃあ、私たちそろそろ行くね？」
松村「うん、頑張ってや〜」
橋本「OA乗ったら、絶対見るからね」
「ありがとう、行ってきます！」
白石「…行ってきます」
Aは、1番初めに名前を呼ばれた。
まだ10歳なのに、この冷静さは本当にすごい。
強くて優しい人。
私も、たった1回で気持ちを振り回されてどうすんのよ！
これから収録なんだから、切り替えていかないと。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2023年1月1日 0時
