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飛鳥side
今日は久しぶりに、Aの調子が良いらしい。
一緒に病室で過ごすことが出来てる。
中学生しかいないから、自然とAの話になる。
私たちでも、あれから話し合ったんだ。
病室を分ける前に、私たちでもどうにか出来るんじゃないかって。
Aも、1人部屋だと心細いと思うし…
本当に壊れちゃう前に、私たちも手を貸したかった。
A「2人も、私みたいに心が原因で体調崩すことあった？」
渡辺「私は、嫌なことあったらすぐ行かないってタイプだったんだよね。
別に、守ってくれるような友達もいなかったし。
元々、集団でいるより1人でいる方が好きだったし…
だから、体調崩すってことはあんまりなかったかも。
でも、それは個人差のあることだから。
Aちゃんだけがおかしいってわけじゃないよ」
横山「私は、朝起きたくないって思うことがあったかな。
起きられなくて、そのまま休んじゃうってことが多かった。
私の場合は、その時に喘息治療で入院したことが大きかった。
そこで、さっしーに話を聞いてもらって楽になったんだ」
渡辺「さっしーも、昔学校行けなかった時あったんだよね」
横山「そうそう、それからちょくちょく相談に来るようになって。
でも、転校生も仲良くなってからは、徐々に平気になった。
だから、時間が解決してくれる部分もすごく大きいと思う」
由依ちゃんと麻友ちゃんの話は、私も知らなかったから驚いた。
私だけが弱くて、逃げてるんだと思ってた。
でも、みんな同じ道を通ってる。
2人は現に、しっかり自分の道を自分の足で歩いてる。
だから、私の選択も決して逃げじゃないんだ。
Aのことを元気づけるはずが、私まで元気をもらっちゃったよ。
A「そうなんだ…」
飛鳥「私は、Aのことすごく偉いと思う。
私がAだったら、絶対に学校行けないから。
私が言えることじゃないけど、美月とかっきーは本気だよ。
本気でAのことを大切に思ってる。
だから、Aを裏切ったりなんか絶対しない。
もちろん私もそうだけど、私は戦えるほど強くないから。
あの2人は、信じて大丈夫だよ」
A「ほんと？」
飛鳥「うん、ほんとだよ」
だから、私も次はちゃんと伝える。
確かに、今まではAのことを守れなかった。
でも、もう逃げないよ。
しっかり心を込めて言葉を届ければ伝わるって、2人に教えてもらったから。
もう、目は逸らさないって決めたんだ。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2022年7月1日 18時
