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今日のことを全て話すか迷ったけど、やっぱり隠しておけない。
詳しいことは私もまだ聞けてないし、とりあえず安定剤入れたことは伝えておこう。
心苦しいけど、2人はAのお姉ちゃんだからね。
大島「実はA、今日ジアゼパム入れたんだよね…」
奈々未「え!?」
沙友理「ジアゼパムって…何があったんですか!?」
大島「私が見たわけではないんだけど、パニックになってたみたいなの。
病室に1人になる時間があって、その時間にパニックを起こしちゃって。
過呼吸起こして、全然みんなの声が聞こえてない状態だったみたいなの。
検査に付き添ってた3人が戻って来て話しかけたら、余計に強い症状が出て。
どうにも落ち着かなかったから、真夏がジアゼパム入れてくれたんだ」
奈々未「詳しい原因って…」
大島「まだ、Aとも深い話は出来てないの。
それは、今からAと話すところなんだ。
でも、色んな要因が絡んでることは事実だね。
複雑だからこそ、慎重にカウンセリングしなきゃいけない」
奈々未「まいやんとのことも関係ありますか?」
大島「それも、ないことはないと思う。
どっちかと言えば、桃子との関係かもだけど…
桃子、あれからどう?」
沙友理「まだ全然、まいやんにベッタリです。
桃子がAの名前を出すことはないですけど…
でもやっぱり、異様に甘えてますね」
大島「そっか…汗」
奈々未「ちなみに、気になったんですけど、Aのうがいの症状って…」
大島「それ、私も気になってるから聞いたんだ。
そしたら、喉が渇く感じがするんだって。
ジアゼパムの副作用って可能性を疑ってた。
でも、氷を食べたいって言い出して。
貧血もあるだろうけど、やっぱり強迫症状が強いかなぁ…」
奈々未「やっぱりそうですよね…」
沙友理「さっき見たらリンパも腫れてたし、ストレス強いんやろうなって…」
大島「私も少しずつ、話を聞いてみるね。
だから、たまに顔出してあげてよ。
2人が来ると、A今日みたいに喜ぶから。
あと、まいやんのことを支えてあげて?
2人は、まいやんが心から甘えられる存在なんだから」
奈々未「もちろんです」
沙友理「Aのこと、よろしくお願いします」
大島「うん、任せて」
2人とも、ものすごく心配顔でAのことを聞いてきた。
そりゃそうだよね、だって今のAは普通に見てて心配だもん。
みんなを安心させるためにも、もっと頑張らないとなぁ…
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2022年7月1日 18時