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Aちゃん、呼吸は落ち着いて来たんだけど、まだしゃくり上げてる。

背中を摩っていると、ポツリと呟き声が聞こえた。

私はダメな子って…どうしたんだろ。

理由を聞いたら泣き出しちゃったから、もう少し待とうかな。

話したいけど、言葉がつっかえてるって感じなんだろうしね。




指原「もしかして…学校のことかな?」


A「…ヒック」


指原「学校のお友達に何か言われたり、されたりしたのかな?」


A「…ヒックヒック」


指原「お話したくなかったら、無理に話さなくてもいいよ?

ただね、さしこちゃんも学校行くのが嫌な時あって。

行けなかった時代があったんだよね。

Aちゃんの不安が学校にあるなら、分かってあげられることもあると思うから。

もし良かったら、気持ち吐き出してみてね。

どんなことでもちゃんと受け止めるからさ」


A「さしこちゃん…ヒック」


指原「うん、どした?」


A「…みんなこわいヒック」


指原「みんな怖いの?」


A「どう見られてるか分かんない…っ

みんな、私のこと嫌いなの…ヒック

仮病とかズル休みとか、構ってちゃんとか…っ

そんなに体が弱いなら学校来なきゃいいのにって…ヒックヒック

わざわざ来るってことは、悲劇のヒロインになりたいだけだって…ヒックヒック」


指原「そうやって言われちゃったの?」


A「6年生の時…ヒック

でも、中学校もその子と同じだから…ヒック

入院したら、同じこと言われる…っ

今度は、違う中学校の子にも言われちゃう…ヒック

みんなに悪口言われちゃう…ヒックヒック

私、わたしっ…ほんとは学校怖いっ…ヒックヒック

学校行きたいって言ってたのは、嫌われたくないから…ヒック

でももう、みんな私のこと嫌いになってる…ヒックヒック

これだけ学校休んでたら、絶対言われてるもん…ヒックヒック」


指原「Aちゃん…」


前田「辛い思いしてたんだね…

ずっと気づいてあげられなくてごめんね」


A「こわい…ヒック」


指原「怖いよね、辛かったよね」


A「ひとりこわい…ヒックヒック」




さっしーの話に触発されて、Aちゃんが少しずつ学校であったことを話してくれた。

こんなことが学校であったなんて、小さい頃から見てるけど全然知らなかった。

Aちゃんにとって、同世代と関わることがストレスになりつつあるのかな。

でも、病室の子はいい子だし、声を上げる機会が分からなくて混乱してるのかも…

・→←ひとりぼっちの病室



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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2022年7月1日 18時

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