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山下「そーいや、昨日結構発作起きたみたいけだけど、大丈夫だったの？」
A「情報早いねぇ」
山下「山下の情報網舐めないでくださいねー」
A「飛鳥に聞いた？」
山下「だって、帰ってから何の連絡もくれないんだもん」
A「ごめんねぇ…笑
シンプルに疲れて寝ちゃってたのよ」
山下「それは構わないけど、大丈夫だったんですかー？」
A「大丈夫と言えば大丈夫だけど、大丈夫じゃないと言えば大丈夫じゃなかった」
山下「それはつまり…大丈夫じゃなかったってことだね」
A「まぁ、昨日はたまたま調子悪かっただけ！
今日はもうめっちゃ元気だから、安心して？」
今日元気で来たなら、体調のこと聞いても問題ないかな。
そう思って、さり気なく発作について尋ねてみる。
実は、これが1番気になってることなんだよね…
Aの場合、あんまり発作が続くとほぼ確実に入院になっちゃうからね。
触れにくいから、もちろん直接的には絶対聞けないけど。
山下「ほんとに？」
A「ほんとほんと！」
山下「明日も元気？」
A「明日も元気だよ、多分」
山下「明後日もその先もずっと？」
A「う、うん…ずっと元気の予定だけど汗
どうしたの美月、そんな焦って…」
山下「え、いや…ごめん、何でもない」
A「そ？それならいいけど。
さーっ！早く学校行くよ〜っ！」
山下「あ、こら！走らない！
安静にって言われてたんでしょ？
大人しくしないと、麻衣ちゃんに言いつけるよ？」
A「えー、そんなことできるのかな〜？」
山下「あ、今バカにしたでしょー」
A「してないよーだ笑
悔しかったら、私に追いついておいで〜」
山下「うわぁ、煽ってるよ」
A「煽ってないよ〜、美月が追いつけばいいだけの話でしょー？」
山下「それが無理だから、煽りだって言ってるんですー！」
Aの元気さに、どうも違和感を覚える。
長年見てきたから分かる。
これは絶対に、何かを隠してる時の空元気だ。
そう考えると、色々と辻褄が合ってしまう。
昨日の発作の大きさからしても、やっぱり診察無しが納得いかない。
あんなにお医者さんがいて、しかも主治医の麻衣ちゃんも家にいて。
誰もが、診察なしで学校行っていいって言うなんて、逆に嫌な予感しかしないなぁ…
もしかして…って、悪い方に考えちゃう自分が嫌。
Aはこんなに無邪気なのに…
私、なんでこんなに弱いんだろ。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2022年5月8日 22時
