温度差 ページ8
山下side
A「美月、おっはよ〜」
山下「おはよ、今日テンション高いね笑」
A「今日ね、麻衣ちゃんが診察無しでも学校行っていいよって言ってくれたの!」
山下「あれから発作起こさなかったの?」
A「ううん、夜に起きちゃったの。
それなのにも関わらずだよ?すごくない?」
山下「え、あの麻衣ちゃんが!?」
A「そーなの、びっくりでしょ?」
山下「うん、地球がひっくり返るかと思った」
A「こんなこと今までなかったからさ、私もびっくりだったよー」
山下「それは確かに、今世紀最大の驚きだね」
朝、待ち合わせ場所に現れたAのテンションが高すぎる。
低血圧の彼女がこんなに高いなんて…いやぁ珍しい。
いつも決まって、朝はテンション低めのくせに。
って思ってたら、どうやら麻衣ちゃんが診察無しで登校許可出してくれたとのこと。
付き合い長いけど、麻衣ちゃんがそんなことするなんて初めて聞いた。
発作起こした翌日は決まって、診察されたって仏頂面だからね…笑
一体、どんな風の吹き回しだ?
山下「え、条件何もなしで?」
A「はしゃがなければいいよって、送り出してくれたんだよね」
山下「今日は体育ないから平気じゃん笑」
A「うん♪」
山下「まじか…何があったんだ…」
A「今日は体育ないし、全然余裕だ〜
天気も良いし、気持ち良い1日になりそうだねぇ」
山下「でーも、油断は大敵だよ?
何もなくても発作起きる可能性だって、十分あるんだからね。
その辺はちゃんと理解しといてよ?
ちょっとでも体調がおかしくなったら、自己申告すること。
まぁ、私が見張ってるけど…」
A「そーんな心配しなくても大丈夫だって!」
山下「心配要素がありすぎるから言ってるんですー」
A「えーなんでー」
山下「それは、自分の胸に手を当てて考えてください」
昨日、早退したまま連絡も来なかったから、心配してたんだよね。
それほど状態が良くなかったのかなって、気をもんでたの。
いても立ってもいられなくて飛鳥に連絡したら、病院で色々あったっていうから尚更。
色々の内容は、詳しくは教えてくれなかったけど…
病院で発作が再び起きたってことは確実らしく、体調を危惧してたんだ。
一向に休みの連絡が来ないから、ドキドキしながら待ち合わせ場所に向かったの。
そしたら、時間通り来たから驚いた。
いやぁ…思ったより元気そうで安心したよ。
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2022年5月8日 22時