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沙友理side
Aから、聞き捨てならない言葉が聞こえたけど…
まぁ、病院大嫌いだから仕方ないね笑
何で、こんなにたくさん入院してるのに、全く慣れないんだろうね。
Aと同い年の3人は、全く病院嫌いな素振りを見せないのになぁ…
今回の入院で、いい加減克服してほしいけどね笑
沙友理「じゃあA、私そろそろ行くね」
A「そっか、もうそんな時間か…」
沙友理「ごめんね…」
A「ううん、お仕事だから仕方ないよ」
沙友理「また来るからね」
A「うん、バイバイ」
沙友理「みんなも、安静に過ごすんだよ〜」
飛鳥「はーい」
横山「分かってるよ〜」
渡辺「バイバイ〜」
A「沙友理ちゃん、頑張ってねー」
沙友理「ありがとう、頑張んで〜」
名残惜しいけど、そろそろ時間だからね。
ナースステーションに寄って、出勤しますか。
それにしても、Aの寂しそうな顔が見てて辛い…
もっとはっきり、自己主張してもええのに…
そう思うけど、AはAで言えないんやろうな。
自分のせいで迷惑かけてるとか、心配かけてるって思ってるから。
そんなことないって言っても、私は当事者やないから難しいな。
:
沙友理「まいやん、来たで〜」
麻衣「あ、沙友理ちゃん。
出勤前の忙しい時にごめんね。
これ、今日のAの検査結果なんだけど…」
沙友理「うわっ…」
麻衣「思ったより悪いよね汗」
沙友理「ピークフローの数値、悪すぎでしょ。
これ、前に入院した時より悪化してない?」
麻衣「うん、結構悪化しちゃってる…」
ナースステーションに着くなり、まいやんが今日のAの検査結果を見せてくれた。
数値だけで見ても、かなり状態が悪化しちゃってるのが一目瞭然で分かる。
正直、ここまで悪いとは思ってなかったから驚きを隠せない。
こないだ入院した時、薬にかなり効果があってだいぶ改善されたからね。
もしかしたら、このまま寛解に持って行けるかも…って淡い期待を抱いてたし。
その薬を投与し続けてたはずなんだけどなぁ…
沙友理「治療は今のとこ、ステロイド剤の吸入?」
麻衣「うん、その予定。
点滴はAも嫌だろうしね」
沙友理「そうだね、それは賛成。
感覚過敏検査は、どれくらいのスパンでやるって?」
麻衣「ワンクールに付き1回かなって、優子先生と話してたの」
沙友理「可哀想だけど、それくらいの頻度は必要かもね…」
麻衣「うん汗」
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2022年5月8日 22時