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優子先生も、Aのことを生まれた時から見てくれている。

今のAがいるのは、紛れもなく優子先生のおかげだ。

優子先生じゃなかったら…と思うと、正直ゾッとする場面が何回もあった。

だからこそ、優子先生だって悔しいと思う。

私より長く、患者さんとしてのAを見てるからこそ、感じる思いも強いはず。




大島「苦しいよね…

何度も入院して、治療も頑張ってるのにね。

私もさ、生まれてからずっとAのこと見てるから…

分かるよ、全部見てきたから」


麻衣「分かりきった顔して、平然と振る舞うんです…っ

悲しい時や苦しい時は、思いっきり泣いてほしかったのに…」


大島「Aなりの気遣いと、強がりでもあると思うんだ。

まいやんの悲しんでる顔、見たくないんだよ。

これ以上心配かけたくないってのもあると思うし…」


麻衣「そう…ですよね…」


大島「まいやんは1番、Aに距離が近いからさ。

Aが1番信頼してる相手でもあるわけだから。

やっぱり、その分心配もかけたくないって思うんだよ。

そこはさ、ちょっと汲み取ってあげてさ。

私とか、他のお姉ちゃんでフォローしてくからさ。

まいやんは、変わらず笑顔で接してあげてよ」


麻衣「はい…っ」


大島「Aもね、ちょっとずつ成長してるから。

なかなか、昔のようにはいかないことも出てくると思う。

でも、その度にまいやんが落ち込んでたらダメだよ?

そしたらAは、本当に頼りたい時にまいやんを頼れなくなる。

だから、自分の中で気にするところとそうじゃないとこを分けてさ。

肩の力を抜いて、周りを頼りつつ一緒に頑張ってこ」


麻衣「優子先生…ありがとうございます」


大島「私も、まいやんには笑っててほしいからさ」


麻衣「ありがとうございます…!」


大島「ほら、じゃあ涙拭いて!

Aが見たら、心配しちゃうぞ〜」


麻衣「はい…!」


大島「何かあったら、ちゃんと話してよ?

私も積極的に、Aとコミュニケーション取るからさ。

情報交換して、一緒に乗り越えてこ?」


麻衣「ありがとうございます」


大島「大丈夫、Aもまいやんも強いんだから!」


麻衣「うぅ…頑張ります」




優子先生の言葉は、いつでも前向きで力強くて真っ直ぐだ。

うじうじしてる私の背中を、いつも強く押してくれるんだ。

涙を拭いて、私も笑顔で頷いた。

しっかりとAのこと、支えていこう。

もうAの前では泣かないと、今決めた。

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設定タグ:乃木坂46 , AKB48 , 家族
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2022年5月8日 22時

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