思い出に香りを ページ26
衣装:2ndアルバム ジャケット写真衣装
:
A「よく聞かれます。
私たちの絆の発端となる出来事は何ですかと。
申し訳ないのですが、本当に覚えていません。
いつの間にか仲良くなっていて、当たり前のように背中を追っていました。
自覚したタイミングと言えば、ガールズルールのヒット祈願でしょうか。
でもまだ、それは曖昧なもので。
ここというタイミングかどうかなんて、尻尾さえも掴めていませんでした。
多分、彼女に聞いても同じことを言うと思います。
確かにあの時、私たちは2人でバンジージャンプを飛びました。
福神に初めて選ばれて、絶対にこの位置を譲りたくないって思って。
積極的にヒット祈願に取り組んでいた私は、間違いなく自分のために頑張っていました。
自分のことしか考えていなかったんです。
けど、彼女は違った。
グループがもっと飛躍するため、もっと乃木坂46を世間に知ってもらうため。
だから、自分から飛ぶことを決めた。
私の心の中には、バンジージャンプの恐怖は、はっきり言ってあまりなかった。
それよりも、何としてでも結果を残したいという欲があった。
彼女は違った。
本当は怖くて怖くて堪らないけれど、グループのためなら立ち向かわずにはいられない。
勇者の姿でした。
自分とのモチベーションの差を肌で感じ、その瞬間からだったと思います。
この人のように、誰かのために当たり前のように頑張れる人になりたいと思ったのは。
仲良くなったのはもう少し前だったけれど、背中を追うきっかけは、この瞬間だったように思います」
:
『きっかけ』
(桜井玲香・白石A)
(概要)
初めて、玲香にキャプテンを任せたいと言われた時。
確か、23枚目シングルの選抜発表があってすぐのことでした。
何となくを察して話していたのに、それ以上のことが起こってしまった。
動揺なんて軽いもんじゃなかったです。
ただただ嫌だと泣く私に、彼女はこんな話をしました。
＿＿最初に心が動いたのは、6枚目のヒット祈願
一緒にバンジージャンプを飛んだ時
あのAを見て、本気に触れた
理屈じゃ説明できない衝動に駆られたと
これが、全てのきっかけだそうです。
どこでどう繋がっているか、分からないもんです。
でも、それがきっかけってものだとも思います。
だって、私たちが歌ってるんじゃないですか。
決心のきっかけは理屈じゃない
いつだってこの胸の、衝動から始まると。
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2022年1月17日 2時
