泣いて笑って、それでも私は坂を上る⊿ 57 (ページ26)

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終章ページ26

『白米様』

(白石Aソロ)

【松村沙友理×白石A】

さゆりんが卒業するって、私に報告してくれた時。

私は、今までの発表の中で1番泣いた。

理由を訊かれると説明できないけれど、なぜだか涙が止まらなくなった。

今、さゆりんを失うのが怖かった。

色んな思いが渦巻いて、驚くくらい泣いた。

さゆりんは、そんな私に泣いてくれてありがとうとお礼を言った。

情緒を含んだ、揺れた声で。

泣いてる私の背中に回したさゆりんの手、震えてた。

震えてるのに、こんなに力強いのはなんでなんだろう。

ずっと分からなかったけど、自分が同じ立場になって気づいた。

それは、大切な人を守りたいっていう愛なんだね。

:

『泣いたっていいじゃないか』

(42nd選抜メンバー / C:白石A)

【高山一実×白石A】

かずみんの持ちネタ、ポジピース。

テレビ用のネタだと思うでしょ？

あれ、かずみんは本当に実生活でも使ってるの。

私が受験勉強とお仕事で、かなりいっぱいいっぱいになってた時期。

模試の結果に必要以上に落ち込んでいた私に、かずみんはよくポジピースをしてくれた。

受験の前日も、ポジピースとだけ書かれたメッセージを送ってくれた。

おかげで、当日は気持ちがポジティブだったよ。

:

『ここじゃないどこか』

(白石Aソロ)

【星野みなみ×白石A】

みなみは、いつも私を待っててくれた。

泣いてる時、みなみは私を慰めには来ない。

でも、必ず泣き止むのを待っててくれるんだ。

何事もなかったかのように、一緒に帰ろうって手を差し出してくれる。

その笑顔を見たら、頷くしかないから。

みなみは、ずるいくらい優しいんだ。

本当にして欲しいこと、全部先回りしてやってくれちゃうんだから。

でも、その優しさに甘えちゃう私もずるい。

ずるいけど、それが好きなんだ。

:

『何度目の青空か』

(42nd選抜メンバー / C:白石A)

【生田絵梨花×白石A】

アンダーライブで、私はピアノを弾くことになった。

乃木坂のピアノ代表といえば、いくちゃん。

だから、私が弾いたら絶対に比べられる。

焦りというか、投げやりになりつつあった私。

そんな私を見兼ねて、いくちゃんが一言。

＿私は、Aのピアノが聴きたい

多忙なはずなのに、いくちゃんはそのアンダラを見に来てくれた。

終わった後には、Aのピアノ好きだよって一言添えて。

あなたはいつでもかっこいい。