泣いて笑って、それでも私は坂を上る⊿ 57 (ページ25)

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『あの日僕は咄嗟に嘘をついた』

(42ndアンダーメンバー / C:白石A)

【井上小百合×白石A】

みんなが躊躇することも躊躇わずに言えるさゆ。

正義のヒーローのように、いつも勇敢で。

あらゆる悪から、正義を振りかざして守ってくれていた。

私が、言葉の悪に押しつぶされそうになっていた時。

＿私の大切な仲間を、ふざけんな

その時、アイドルってなんだろうって思った。

アイドルだって人間だ。

怒りたい時は怒るし、強い言葉を使うことだってある。

さゆは、1番人間味のあるアイドルだったのだと思う。

:

『おいでシャンプー』

(42nd選抜メンバー / C:白石A)

【中田花奈×白石A】

かなりんには、何度言っても足りないくらいのお礼がある。

私は学生時代の全てを、乃木坂46で過ごしてきた。

その期間は、メンバーの誰よりも長い。

だからこそ、学業と仕事の両立に悩んだ時間も長かった。

かなりんは、さりげなく課題を手伝ってくれたね。

やってあげようか？とは言わないけど、貸してみって解いてくれる。

かなりんは自分のことを天邪鬼だって言うけど、正しいかもしれない。

遠回りの優しさは、だいたいかなりんからだった。

:

『しあわせの保護色』

(42nd選抜メンバー / C:白石A)

【白石麻衣×白石A】

少し、昔の話をしよう。

11枚目シングルの制作期間、ほとんど会話がなかった我々姉妹。

お互いに頑固だから、意固地になってたね。

それでも、心のどこかに不安はあって。

このままじゃダメだ、いつになったら仲直り出来るだろうって。

そう頭では思ってても、言い出せなくて。

特に麻衣ちゃんは、お姉ちゃんだから。

私のことを遠くから、でもすごく深く心配してくれてたね。

＿私がAに救われてたの

麻衣ちゃんが逐一、マネージャーさんに私のことを聞いてたの知ってたよ。

朝食べたものから、レッスンの様子まで。

知ってたけど、素直になれなくてごめんね。

麻衣ちゃんが私に救われてたなんて、全然知らなかった。

家に帰って、まだしばらくギスギスしていて。

本当に帰ってきて欲しかったのかな、私がいたら迷惑なんじゃないか。

そんな不安に襲われると同時に、モヤモヤした気持ちもあって。

私だって好きで帰って来たわけじゃない、麻衣ちゃんが心配だったんじゃないの？って。

でも、この言葉を聞いて切り替えた。

お姉ちゃんが救われるなら、私はそばに居ると。