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松村side
＿＿彼女は、誰よりも泣いていた
その涙は、他の人とは色が違うように見えた
ただ、悔しいだけではない
もっと大きな何かを含んでいるような
そんな色を宿して、彼女は泣いていた
松村「Aちゃん…っ」
A「さゆりちゃん…ｯｸ」
松村「お疲れ様…っ」
A「ぁりがと…ﾋｯｸ」
松村「ほんま…ほんま1年頑張ったな。
Aはこの1年、ほんまよく頑張った…っ」
A「うわぁぁ…ﾋｯｸ」
松村「1年我慢したんやから、今日はいーっぱい泣き？
いっぱい泣いて、ちゃんと気持ちを整理しよな」
この1年、相当な思いを抱えて走ってきたA。
その大半が、苦しいものやったと思う。
出会ってもうすぐ9年を迎えるけど、彼女は最初から強かった。
自分の悔しさや悲しさより、他人を祝福する優しさもあった。
そして、いつも笑っていた。
感情が揺れる度に泣いていた。
そんな情緒溢れる子が、今年その武器を失った。
笑顔が消え、苦しそうな表情ばかりが目立った。
私には、かける言葉が見つからなくて。
彼女の力には、あまりなれなかったと思う。
でも今は、彼女は私の腕の中で泣いている。
だから、せめてこの時間だけは自由にしてあげたかった。
溜まっていたものを全部、吐き出してほしい。
そして、少しだけ楽になってほしい。
A「やっぱり…悔しいっ」
松村「そうやんな、悔しいよね」
A「厳しいってことは分かってた…っ
でもっ…初めてだったからっ
こんなに叶えたい目標が出来たの。
こんなに賞にこだわったの、初めてだったから…っ
今年だけは、何としてでも取りたかった…ﾋｯｸ」
松村「うん…っ」
本人の言う通り、確かに珍しい。
彼女が、ここまで闘志を剥き出しにするのは。
きっと、人には言えない思いがあるのだろう。
それはもしかしたら、使命に近いのかもしれない。
A「乃木坂が大好きだから…っ
だから、こんなに悔しいのっ…！」
松村「そうやんな、Aは乃木坂が大好きやもんな。
誰よりも好きやから、誰よりも悔しいんよね」
A「ぅん…ｯｸ」
松村「Aの悔しさの理由、沙友理ちゃんにも分かんで」
A「ふぇぇ…ﾋｯｸ」
松村「大丈夫やで、沙友理ちゃんはAの傍におるから」
彼女の心の奥に眠っていた秘密に、気づいてしまったから。
私は精一杯の力で、彼女を抱きしめた。
私はここにいるよと、伝えるために。
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陽香(プロフ) - miさん» もう20歳かと言ってるのは、2020年を迎えて、その歳に夢主ちゃんが20歳になるからです。 (2021年3月24日 12時) (
レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - miさん» 白石さんは、19歳の誕生日の翌日に、乃木坂のオーディションに合格しています。なので、芸能界入りの際には19歳になってます。ちょうど、お話の中の夢主ちゃんと同じ歳の時です。 (2021年3月24日 12時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
mi - 麻衣ちゃんがオーディションを受けたのは18歳ですよ (2021年3月24日 12時) (レス) id: ff337c416a (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - 菅谷じゃなくて菅井です (2021年3月22日 7時) (レス) id: dc8c67f764 (このIDを非表示/違反報告)
あああ - いつも更新楽しみに見てます、歌詞についてですがklap→clapです。 (2021年3月21日 12時) (レス) id: 0a0430031a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2021年3月16日 11時
