もう引き止められない ページ2
大阪公演から数日、時は8月20日になった。
そう、私の姉である、麻衣ちゃんの誕生日。
お互いに、お仕事が夕方までだった。
パーティーどうしたい？と麻衣ちゃんに聞いたら、家がいいと即答された。
帰りに買い物して、麻衣ちゃんより先に家に着く。
料理しながら、ここ数週間を振り返る。
本当に濃い、濃すぎる期間。
しばらく頭と手を動かしていたら、玄関から音がした。
麻衣「ただいま〜っ」
A「おかえり〜！」
麻衣「あ、いい匂いする〜」
A「うん、今ちょうど出来たとこ」
麻衣「やった！」
A「手洗って来たら食べよっ」
本日の主役がご帰宅。
出来上がった料理を、テーブルに並べる。
すぐに戻ってきた麻衣ちゃんと、グラスを合わせる。
美味しい美味しいと、料理を頬張る麻衣ちゃん。
笑いの絶えない食卓。
デザートも食べて、少し食休み。
そして、その最中に事件は起こった。
何となく、覚悟はしてたけど。
でもやっぱり、衝撃は凄まじかった。
＿＿＿私、2020年を目処に乃木坂を卒業するね
一瞬、時が止まった。
時計の秒針だけが、やたら大きく聞こえる。
じっと、大きな瞳に見つめられる。
昔から変わらない、意思の強い眼差し。
その目は、本気だと言っていた。
だから、私も逸らすに逸らせなかった。
見開かれた私の目が、麻衣ちゃんの目に映る。
その後の言葉が出なかった。
頭の中から、あらゆる感情が抜け落ちた。
声の出し方も、忘れてしまったかもしれない。
しばらくの間、沈黙が流れていた。
何も言わない私に代わり、麻衣ちゃんが口を開いた。
麻衣「七瀬の卒業から、ぼんやり考えてはいたの。
玲香の卒業時期が決まって、本格的に考え始めてた。
今、スタッフさんと話し合ってるところなんだ」
A「ぅん…」
麻衣「まだ本当に、具体的なことは何も決まってないの。
ただ、2020年ってことだけは決まってるんだ」
A「ぅん…っ」
麻衣「突然になっちゃったけど、Aには1番に伝えたかったから…」
A「うん…」
麻衣「驚かせちゃってごめんね…」
A「うぅん…」
絞り出すようにして出た声は、情けないくらいに掠れていて。
相槌を打つことで精一杯だった。
目を合わせているつもりでも、やっぱり直視は出来なくて。
あれだけ逸らせないと思っていても、真っ直ぐには見られなかった。
だって、それは本当に悔いのない人の瞳だったから。
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からあげ - 後多くリクエストしてすみません！ (2021年3月8日 13時) (
レス) id: dc8c67f764 (このIDを非表示/違反報告)
からあげ - ドラマで共演し仲良くなった同い年の浜辺美波とご飯に行く話が見たいです！分かりずらかったらすみません！ (2021年3月8日 13時) (レス) id: dc8c67f764 (このIDを非表示/違反報告)
マロン - 仕事現場でまいやんと主人公が一緒になって、スタッフさんとぶつかってステージから落ちそうになった主人公をまいやんが庇って落ちてしまい怪我してそれを隠して仕事を続けたら悪化してしまうみたいなお話が見たいです。 (2021年3月5日 23時) (レス) id: 6d8adfda43 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - 3年A組のメンバーで集まって、同窓会してるのみたいです！ (2021年3月5日 23時) (レス) id: 27e7b7fcb1 (このIDを非表示/違反報告)
udashin134(プロフ) - お話のリクエストと言うわけではないのですが、四期の清宮レイちゃんを出してほしいです。お願いします。 (2021年3月5日 21時) (レス) id: 2a1b0f7381 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2021年2月28日 20時
