明日からも、大丈夫 ページ25
関係者の方への挨拶を終え、着替えて楽屋に戻って来た。
もう後は、家に帰るだけ。
でもなんだか、まだ帰りたくなくて…
帰ったら、本当に夢から覚めてしまいそうで…
夜風に当たりながら、敷地内を散歩していた。
西野「…Aっ」
A「え、なな！？なんでっ…」
西野「外に出てく姿が見えたから」
A「もう挨拶回りは終わったの？」
西野「うん、後は帰るだけ。
今日はホテルやないし、実家の方に泊まるんだ」
A「いいなぁ…」
西野「Aも来る？ななの家」
A「えっ…いいの？」
西野「うん、みんな喜ぶで。
明日休みやろうし、ゆっくりしてき」
顔に寂しいと書いてあったのか、そう提案してくれた。
もちろん、二つ返事で快諾する。
西野「その前に、もう少しここで話そっか」
A「うん…」
西野「飛鳥には、打ち上げで伝えようって思ってんけど…
A、打ち上げ来れへんやろ？
せやから、今伝えるな。
何回か言っとることやけど、最後にもう1回聞いて欲しい」
口下手なななが、魔法のように言葉を紡ぎ出す。
その眼差しを、私は全身で受け止めていた。
西野「自分で言うのもなんだけど、私は乃木坂の割と先頭に立つことが多くて…
私なりにセンターを務めてきたつもりやし、グループを引っ張ってきた」
A「うん」
西野「せやけど、もう明日から西野七瀬は、乃木坂46の西野七瀬やない。
このバトン、誰に渡す？ってなった時、渡す相手は分かるよね？」
A「飛鳥と…私？」
西野「うん、その2人やな」
A「…ななが1人で背負って来たものを、2人で？」
西野「じゃあ、飛鳥だけに託してもええ？」
ななの卒業で残っていた、わずかな違和感。
メディアで取り上げられる度に感じていた、小さな棘。
それは、この“2人で”という言葉にあったのかもしれない。
ななが、その華奢な体で背負ってきたもの。
1人で頑張ってきたななの荷物、私達は2人で背負ってもいいの？
それは、ななの頑張りに対して失礼じゃない？
そう思っていたから、どこかで納得しきれなかったのだ。
でも、今分かった。
何だろう、心の内側がモヤッとする感じ。
飛鳥だけにって言われて、ビクンと反応した体。
何度か経験して来たから分かる。
この感情の名前は、悔しさだ。
A「飛鳥だけなんて……嫌だ」
だから、はっきりと言えたんだ。
この気持ちを、輪郭のある言葉にして。
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陽香(プロフ) - ゆづさん» リクエストありがとうございます。自粛期間中に書かせてもらいます！ (2021年1月31日 20時) (
レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - smile さん» リクエストありがとうございます。大丈夫ですよ！自粛期間中の絡みとして、入れさせていただきます。 (2021年1月31日 20時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづ - 自粛期間中、まいやんと過去のライブや番組を見返す話がみたいです。 (2021年1月31日 10時) (レス) id: 39863e63c2 (このIDを非表示/違反報告)
smile - まいちゅんと梅との絡み見たいです。こんな、シンプルなリクエストでも大丈夫ですか？ (2021年1月30日 23時) (レス) id: 4f17618e1d (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - りんごさん» リクエストありがとうございます。書かせてもらいます！ (2021年1月30日 22時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2021年1月19日 18時
