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橋本side
またひとつ、最後が終わった。
紅白という大舞台を終え、楽屋へ戻る帰り道。
たくさんのメンバーが、ななみんって駆け寄って来てくれた。
寂しいって涙を浮かべてくれる子、何も言わずに抱き締めてくれる子もいる。
私には、こんなに素敵な仲間がたくさんいる。
優しいスタッフさんに、マネージャーさん、大勢のファンの方。
それでも私は、そんな存在を全て手放そうとしている。
全てを捨ててでも、静かな日常を手に入れたい。
普通の女の子に戻って、平穏で平凡な毎日を過ごしたい。
それ自体が、何者にも変えられないないものねだりなのに。
そう気づいていても、私は自分の思いを優先した。
清々しい気持ちでいっぱいなのに、どこか棘のようなものが引っかかっていた。
A「なーなちゃんっ」
橋本「どうしたの〜？」
A「私、もうそろそろ時間だから…」
橋本「そっか、お疲れ様」
A「奈々ちゃん…」
橋本「なぁに？」
傍に駆け寄って来たのは、私服に着替えたA。
泣くかなと思ったけど、ぐっと堪えた姿が印象的だった。
A「今日の紅白、すっごく楽しかった。
でも、イントロの時点で、いなくなることを実感して寂しくもなった。
きっと、年が明けたらもっと時間は早く過ぎてく。
だから、今日から少しずつ、サヨナラに強くなる。
卒業した翌日には、強くなった自分でいたいから。
もう、卒業の日まで、奈々ちゃんの前では泣かない」
彼女の意志は、固い。
だからわざわざ、私の元へ言いに来たのだろう。
私に伝えることで、自分の感情を制御する。
それだけで、彼女は強くなってるのだと思う。
A「奈々ちゃんも、全てを手放すなんて思わないでね。
確かに、芸能界から退くことは、今まで関わってきた人達とも頻繁に会えなくなる。
でもそれは、全てを捨てることにはならないよ。
ちょっと疎遠になるだけで、絶対に途切れはしないから。
私も、奈々ちゃんが辛い時には駆けつけたい。
逆に、私が苦しい時には傍にいて欲しい。
関係の名前は変わっても、私達の仲は変えたくない。
だって、奈々ちゃんは奈々ちゃんだもん」
彼女に言われて、ハッとする。
私は何か、大きな勘違いをしていたらしい。
関係の名前が、変わるだけ。
メンバーから、友達に。
ちょっと年の離れた、妹みたいなお友達。
そんな関係、彼女とじゃなきゃ築けない。
心に残っていた棘が、全て消えた。
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年11月20日 14時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 瑠奈さん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - ひなさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 瑠花さん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - kaさん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2020年9月7日 0時
