ひとりぼっちじゃなかった ページ2
松村side
＿＿一緒に、お祝いしてあげて
昨日、まいやんにそう言われた。
明日のラジオの生放送で、ななみんが卒業発表する。
そして、Aはスタジオゲストで呼ばれてる。
それを聞いた時、あまりの偶然に呼吸を忘れた。
まさか、自分の誕生日に大好きな人の卒業発表があるなんて…
切ない誕生日プレゼントに、胸が苦しくなった。
そしてもちろん、妹を気遣う姉の頼みを聞き入れた。
2人でラジオを聞いて少しだけ感傷に浸ってると、Aが帰宅した。
どんな表情をしてるのか、想像出来なかった。
でも、絶対に彼女のありのままを受け入れると決めとった。
笑っておめでとうって言ったるって、心に誓っとった。
A「ただいまぁ」
麻衣「おかえり〜」
松村「お疲れ様！」
麻衣「A、お誕生日おめでとう」
松村「16歳やんな、若いなぁ」
A「2人ともありがとう」
姿を見せたAは、普段通りニコニコしとった。
お腹空いた〜なんて言いながら、自分の椅子に座る。
ケタケタと笑いながら、今日あったことを話してくれる。
だから私たちも、彼女の波に合わせとった。
A「……発表されちゃったね」
麻衣「…だね」
松村「大丈夫…？」
A「事前に言われてたから、気持ちの整理は出来てた…はずだった。
だけど、芸能界引退は…それは知らなかったよ…っ
でもさ、奈々ちゃん、すごくスッキリした顔してたの。
その横顔見てたら、応援するしかないじゃん。
橋本奈々未という1人の女の子には、しあわせになってほしいから…」
だいぶ料理も減ってきた頃、ポツリとAが言った。
その言葉を放つと同時に、両目から真珠のような涙が落ちる。
ななみんのことが大好きやから、ちゃんと将来を応援したい。
そう思っとるのに、口を突いてでるのは真逆の言葉。
心から溢れ出る感情の矛盾は、理性で止められるものではない。
麻衣「よく我慢したね…！
頑張った頑張った、偉かったよ…！」
松村「ずーっと2人で聞いててん。
Aがななみんのこと大好きな気持ち、ちゃんと伝わったで」
A「本当は、嫌だって言いたかったんだよ。
引き止めたいし、卒業なんかしてほしくない。
私、サヨナラになんて強くなれないっ」
押しとどめていた、彼女の本音。
16歳になったばかりの少女には、まだ重たすぎる知らせ。
私たちの温もりに包まれて、彼女の16回目の誕生日の夜は更けていった。
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年11月20日 14時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 瑠奈さん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - ひなさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 瑠花さん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - kaさん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせて頂きます！ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2020年9月7日 0時
