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彼女だけは守りたい ページ45

星野side


__橋本奈々未は、乃木坂46を卒業します




選抜発表が終わり、一度解散になった後。

選抜メンバーだけ集められ、ななみんの卒業発表があった。

ななみんがセンターになった時点で、何となく卒業なのかなとは思ってた。

でも、本人の口から聞くとまだ信じられなくて。

寂しさを実感するまでに至っていなかった。

ふわふわした頭を抱えたまま、徐に外に出た。




生田「みーなみ」


星野「いくちゃん…」


生田「大丈夫?」


星野「まだ実感湧いてない…」


生田「そうだよね、びっくりだったよね。

ななみん…何となく察してはいたけどさ。

だからさっきも、敢えて明るく話しかけたんだけど。

最後まで表情読み取れなかったんだよね。

さすがななみん、ポーカーフェイスだわ」


星野「悲しませたくないって、隠してたんだろうね」


生田「そういうとこ、ななみんらしいなぁ」


星野「確かに…」




すぐ後ろから、いくちゃんが追いかけて来てくれた。

いつもテンション高めのいくちゃんも、今日はトーン低めな声。

驚きと寂しさが入り混ざって、うつむき加減だ。

こんないくちゃんの姿、すごい久しぶりに見た…




白石「Aちゃん、大丈夫よぉ…」


「…ヒックヒックヒック」


白石「涙止まらなくなっちゃった?」


「ぅん…っヒックヒック」


白石「あんまり泣くと、苦しくなっちゃうよ〜」


「…ヒックヒック」


白石「ゆっくり深呼吸しよっか」


「ヒックヒックヒックヒック…スーハー」


白石「うん、上手だね。

A、苦しくなってない?大丈夫?」


「ん…ヒックヒック」




楽屋に戻ろうと思ったら、泣き声が聞こえた。

荒い呼吸と、しゃくり上げる音もする。

間違いなくAの声だ。

まいやんが宥めてるってことは、結構重症かも。

確かに、今野さんの話が終わってから2人の姿見えなかったな…

選抜発表の後も、2人で外に出てった姿を見たし。

結構前から、2人は知ってたのかな。

だとしたら、Aがびしょびしょになるほど泣くのも頷ける。




生田「今の声…」


星野「Aの声だ」


生田「泣いちゃってるよね?」


星野「まいやんもいると思う」


生田「それで泣き止まないって…」


星野「うん…行こ!」


生田「その前にティッシュ貰ってこ!」


星野「分かった…!」




私達の思うことは一緒。

Aが泣いてる姿を見るのは辛い。

体が一刻も早く反応した。

来た道を回れ右して、声のする方に走った。

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年5月5日 23時

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