検索窓
今日:24 hit、昨日:21 hit、合計:57,699 hit

大きすぎる進歩 ページ27

大島side


月一の恒例会の他に、Aから会いたいと連絡をもらった。

一瞬過ぎった心配は、すぐに安堵に変わる。

先に着いてたたかみなと2人で話す姿は、とっても穏やかで。

ここに呼ばれたのが、良い知らせだと悟ったから。




大島「遅れてごめ〜ん!」


「優子さん!お疲れ様です!」


大島「Aちゃん、会いたかったよぉ」


「私もです〜」


高橋「開始早々、置いてきぼりにせんといてや〜笑」


大島「話ってどした?何かあった?」


「優子さん、心配しすぎです笑」


高橋「優ちゃん眉毛上げて笑」


大島「だってぇ…Aから話って言うからぁ

今までのことがあるから心配だったんだからねぇ」


「それはほんと…ごめんなさい…!」


高橋「まぁ、分かるけどさぁ…笑」




この先の言葉を聞いて、私はまず何を思った?

嬉しかったのかな?

ちょっと寂しかったのかな?

いや、そんなの両方に決まってるか。

とにかく、抱き締めずにはいられない衝動に駆られたんだ。






「私…AKBさんとの兼任を、1年を目処に解除することに決めました」






決めました。

これが、決定的なワードだった。

自分で決めたんだということは、顔見ればすぐ分かった。

彼女が自分で考えて、意思を持って決断した。

それだけで、大きすぎる進歩だ。




大島「そっか…頑張ったねっ!」


高橋「A…っ」


「えぇ、お2人とも泣いちゃうんですかぁ〜」


大島「だってぇ…っ」


高橋「うん…うんっ…A、よく頑張ったな」


「そんな…泣かないで下さいよぉ…っ

泣く予定じゃなかったのに、私までうるうるしちゃう…」


大島「Aが自分で決めたんだね…」


「はい、自分で決めました」


高橋「偉かったな…成長したな…っ」





我慢しようと思ったけど無理だった。

色んな思いが溢れてきて、涙も止まらない。

たかみなも同じようで、2人でAを抱き締めて肩を濡らした。

コテンと、首を肩に預けてくれる。

変わらないその温もりが、少し逞しくなったように感じた。




「決めたら、絶対お2人に最初に報告しようって思ってたんです」


大島「ありがとう…っ」


高橋「うん…嬉しいぃ…っ」


「たかみなさん、泣きすぎです…笑」


高橋「止まんないんだよぉ!」




そう言うAの目にも、キラッと光るものがある。

Aにとっても、自信に繋がったことだろう。

自分の人生を歩む第1歩。

私たちを選んでくれたことが、心の底から嬉しかった。

・→←・



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
342人がお気に入り
設定タグ:乃木坂46 , AKB48 , アイドル
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年5月5日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。