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島崎「Aちゃーん」
「あ、ぱるるさんお疲れ様です」
島崎「お疲れぇ」
「今は体調大丈夫なんですか?」
島崎「んー、今は落ち着いてる。
今日のコンサートに向けて、調整してたからさ」
「そうなんですね、良かったです…!」
島崎「うん、このコンサート出たくてね」
「ランクインコンサートですもんね」
島崎「んー、まぁね」
「楽しかったです、今年も」
島崎「楽しかったねぇ…」
「来年も、この景色見れたらいいなぁ」
島崎「見れるよぉ、Aちゃんなら。
来年はもっと上に行けるから大丈夫だよ」
「頑張ります…!」
島崎「頑張れぇ、期待してるから〜」
もうそろそろ、コンサートも終わる。
最後の待機前に、珍しくぱるるさんが話しかけてくれた。
しかも、手まで繋いでくれた。
びっくりしたけど、嬉しいものは嬉しい。
そのまま、出番までずっと手を繋いでモニターを見てた。
ぱるるさんの、ちょっぴり切ない視線。
私はそれに、気づくことが出来なかった。
:
『ただいまより、46枚目シングルの選抜発表を行います』
横山「おぉ…笑」
指原「今来るかぁ」
お祭りと言えど、サプライズはある。
ここで選抜発表があるってことは、何かあるってことだ。
みんな、真剣に言葉を待っていた。
『今回のシングル、センターは島崎遥香です』
ぱるるさんがセンター。
この時点で、多くのメンバーは察したと思う。
体調を崩していて、活動を休みがちだったぱるるさん。
今日のコンサートも、出たり出なかったりの間引きで調整してる。
さっきの横顔も、決して本調子のようには見えなかった。
無理して来たってことも、本人は隠していなかった。
そこに来て、次作のセンターだなんて…
考えられる結論は、1つしかない。
島崎「はぁい…ありがとうございます。
次の曲のセンターを任せてもらうことになりました。
センターは1度やっていて、すごいプレッシャーで。
もうやりたくないって思ってたんですけど、もう一度やって欲しいって頼まれて。
最近AKBとして活動出来てなかったので、今回は少し頑張らないとなって。
グループのためにできることをやろうって、ちゃんと本気になれました。
頑張るので、今作もよろしくお願いします」
センターの打診をずっと断っていたぱるるさん。
横顔を見たら、勘づいてしまうものがある。
本気のぱるるさん、見てみたい。
そして、思い出の中で駆け抜けたいな。
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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年5月5日 23時