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いつもと違う意味 ページ1

橋本side


橋本「A…!」


「ななみん…」


橋本「おいでっ」


「うぅ…ヒックヒック」


橋本「頑張ったね…!」


「ん…がんばったぁ…ヒックヒック」




全て出し切った。

私も、今できることは全部やった。

後悔のない夏になった。

次の季節も、全力で駆け抜けられる。

自分をこう評価して、すぐにお目当ての子を探した。

全部終わったら言うって決めてたんだ。

もちろん、泣いてることも想定済みで。

当たり前だ。

気を張り詰めて、神経を削って走り抜けた夏だったんだから。




橋本「A達の姿を見て、玲香は戻りたいと思った。

不安もあっただろうし、葛藤もしたと思う。

それでも、戻るって選択をした。

それは、戻りたいと思ってしまうくらい魅力的だったからだよ。

A達が引っ張って、守った乃木坂が。

私は何も言ってない。

玲香が自分で見て、決断したんだよ」


「ほんと…っ?」


橋本「うん、ほんとだよ。

辛かったね、怖かったね…!」


「ずっと不安だった…っ

これでいいのかな、大丈夫かなって。

毎日不安でたまらなかった…!」


橋本「うん、全部見てたよ」




私は、玲香とはほとんど休養についての話はしていない。

それこそ、以前Aに頼まれたことくらい。

自分がいない夏はどういうものなのか、その気持ちの持ち様を話したくらい。

それから先、自分が乃木坂に戻るか否かは私が口出すことじゃない。

玲香自身が、自分の心の声を聞いて決めることだから。

私は、私の範疇で出来ることをしたまで。

玲香が戻って来たことは、それは玲香が決めたことだから。

Aと生駒に託した乃木坂を客観的に見て、戻りたいと思った。

それが全てだと、私は思う。




橋本「Aは、自分も似た経験をしてるから。

乃木坂に自分の居場所がなくなる怖さを知ってる。

周りに置いていかれるんじゃないかって不安を知ってる。

戻って来れるか分からない、そんな絶望を知ってる。

だからこそ、玲香はAに託したんだと思う。

立場を交換こして、Aの気持ちを知りたかったんじゃないかな。

自分が戻るためのきっかけを、自分で実感したかったんだと思う。

Aの言葉を体感したかったんだと思う」




去年、Aがボロボロでも乃木坂に戻った理由。

それは、玲香が守る乃木坂が温かかったからだと言った。

今度は自分も、それを実感したかったんだと思う。

そうすることで、自分の自信に繋げたかったんだろう。

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作者名:しろりんご。 | 作成日時:2023年5月5日 23時

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