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それから若ちゅは、先生に電話をして遅れる旨を伝えてくれた。
通話を切ると、再び私に向き直った。
若月「こないだの握手会だって、休憩挟みながらだけど頑張れたじゃん。
あれだって、本当は逃げたくなることいっぱい言われたでしょ？
だけど、負けずに最後までできた。
だったら、今回だって絶対に出来るよ。
Aは、自分の道は自分で切り拓ける力を持ってる子だもん。
今、ここで諦めちゃダメ。
辛くても、辞めたらそこでおしまいだよ。
Aなら出来るって、みんな信じてる。
もちろん、私だって信じてる。
きっと、他のメンバーも信じて待っててくれてると思うよ」
真っ直ぐな瞳が、私を捉えていた。
意志の強さが宿った力強い眼差しに、頷くしかなかった。
頷いたら、心のスイッチが入れ替わる音がした。
A「私、もう少し、頑張ってみる」
大きくはないけど、はっきりとした声で言った。
これが、今の私の気持ちだった。
昔から、上手くいかないと一度は投げ出す子だった。
だけど、出来ないままは嫌だった。
出来ないから逃げ出すのは、負けな気がしていた。
出来るまでやってやる、が私のポリシーだってこと、今思い出した。
黒い塊の中から見えた、久しぶりの光。
その光は、私の心を照らすのに十分な明るさだった。
一筋だけの光だけど、きちんと前を照らしてくれていた。
前に進めそうな、希望の光だった。
若月「うん、それでこそAだ。
じゃあ、その前に顔洗いに行こっか」
差し出された手を握る。
とても温かい手だった。
家族とはまたちょっと違う、優しい温もり。
この人の言葉は、どこまでも純粋だった。
筋の通った、真っ直ぐな言葉。
諭すような、優しくも芯の通った口調。
これからも大切にしていきたいと思わせるような、洗練された言葉の紡ぎだった。
A「若ちゅ…ありがとう」
若月「私は何にもしてないよ。
Aが、自分の足で立ち上がっただけだよ」
A「それでも、転んだままの私に、立ち上がる勇気をくれたのは若ちゅだから」
若ちゅは、一緒にレッスン室の前まで来てくれた。
目の前には、さっき開けられなかったドア。
今なら、開けられる。
大丈夫、私なら出来る＿＿＿
A「行ってきます」
一度だけ、深呼吸をした。
ちゃんと、自分にケジメをつけて。
もう、逃げない。
私は、ここからまた頑張るんだから＿＿
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年11月20日 13時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 愛さん» リクエストありがとうございます。もう少しギクシャクする予定で下書きしてあるので、お楽しみ頂けたら嬉しいです！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - れもんさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが、書かせてもらいます。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - りんごさん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせてもらいます！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 琴乃さん» ありがとうございます！リアルだと今野式なのでその通りに書いてしまったのですが、バナナマンさんとの絡みも追加しました。ご了承頂いた上で、お読み頂けたら嬉しいです！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2020年6月21日 14時
