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こんなに怒ってる麻衣ちゃんを見るのは、初めてだった。
平手打ちなんて、もちろん生まれて初めてされた。
叩かれた所が、熱を帯びて痛む。
でも、それ以上に心はズタズタだった。
最後の力を振り絞って、私は叫んだ＿＿
A「うるさいっ！
麻衣ちゃんには、Aの気持ちなんか絶対に分からない！
ずっと選抜で福神の麻衣ちゃんには、絶対に分からない！
私が、どんな気持ちで今日まで頑張ってきたか。
さゆりんに応援してくれる人がいるように、Aにだっているの！
Aにだって、待っててくれる人がいるの！
そんなにさゆりんが大切なら、こうなる前に助けてあげたら良かったじゃん！
それも出来ずに、いざ傷ついてる姿を見たら、私は味方だよって。
そんなのずるいよ！偽善者！
みんなしてさゆりんの味方ばっかして、何なの！？
麻衣ちゃんもさゆりんも大っ嫌い！」
さゆりんに向いていた怒りの刃は、いつの間にか麻衣ちゃんに向いていた。
麻衣ちゃんがさゆりんの味方をするのが、どうしても納得出来なかった。
さゆりんが大切なメンバーなのは、分かってる。
だけど、麻衣ちゃんには、Aの方が大切だよって言ってほしかった。
Aは、メンバーである前に妹だからって。
そう言って、守ってほしかった。
それなのに＿＿＿
期待した私が、バカみたいだった。
さゆりんと私。
かけられた天秤で、麻衣ちゃんが選んだのはさゆりんだった。
既に崩れていた私の心に、新たな棘が塊となって刺さってきた。
いつもなら守る盾があったのに、そんなのはもうなかった。
私の心は、空っぽだった。
何も無い所に、突如突き刺さっていた、無数の棘。
その傷はあまりに大きく、痛かった。
A「…った」
わけも分からず廊下を夢中で走りながら、ふと頬の痛みを思い出した。
心に刺さった棘の方が痛くて、忘れかけていた物理的な痛み。
叩かれた箇所は、まだ熱かった。
見える傷と、見えない傷。
熱を持つ痛みと、ズキズキ刺さる痛み。
両方痛くて、それなのに怒りの炎は収まらなくて。
みんなが嫌いで、自分も嫌いで。
止まっていた涙が、再び溢れてきた。
A「＿＿＿やめたい」
誰も来ないであろう非常階段にしゃがんで、零した本音。
虚空に響いた私の呟きに、答える声はなかった。
ただ、涙だけが熱を帯びた頬につたっていた。
もう、私には何も無かった＿＿
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年11月20日 13時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 愛さん» リクエストありがとうございます。もう少しギクシャクする予定で下書きしてあるので、お楽しみ頂けたら嬉しいです！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - れもんさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが、書かせてもらいます。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - りんごさん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせてもらいます！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 琴乃さん» ありがとうございます！リアルだと今野式なのでその通りに書いてしまったのですが、バナナマンさんとの絡みも追加しました。ご了承頂いた上で、お読み頂けたら嬉しいです！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2020年6月21日 14時
