涙に溺れた日 ページ11
中元side
カメラが止まった瞬間、Aは泣き出した。
スタジオでAが泣いてるのを見るのは、初めてだった。
まして、声を上げて泣く姿なんて、見たことなかった。
中元「…A、大丈夫大丈夫」
A「うわぁぁん (ｯｸ」
中元「大丈夫だよ〜、大丈夫大丈夫」
“大丈夫”という言葉しか、出なかった。
1期生も2期生も、初めて見るAの姿に唖然としてる。
バナナマンさんですら、黙ってこちらを見てる。
心配そうな2人の眼差しが、Aの普段とのかけ離れた様子を表していた。
選抜メンバーは、今のAにかける言葉が見つからないようだった。
「A、大丈夫だよ。
ちょっと衝撃が強かったね、こっちおいで。
ひめたん、一緒に来てもらっていい？
メンバーいた方が、安心すると思うから」
中元「分かりました」
マネージャーさんが駆けつけてくれて、とりあえずAをスタジオの外へ連れて行った。
廊下に響く、Aの泣き声。
それだけ、今回の結果が悔しいことが伝わってきた。
そりゃそうだよね。
去年のアンダーライブは、いつだってAが中心にいた。
最年少なのに、常に周りのことを1番に考えていた。
アンダーがもっと注目されるにはどうすればいいか、本気で向き合っていた。
そして、アンダーライブは成功した。
回を重ねるごとに、注目度を上げていた。
3列目で万理華と飛鳥が呼ばれて、最後に呼ばれるのはAだと信じて疑わなかった。
私でさえ、Aの選抜落ちは衝撃だったんだから、本人はもっと衝撃だろう。
A「もうやだっ… (ｳｳｩ」
「辛いね、A」
中元「びっくりしちゃったね」
これ以上、言葉が続かなかった。
何を言っても、Aを救うことは出来ないと気づいていた。
沈黙の中、Aの嗚咽だけが響く。
スタジオから人が出てきたのは、それから数分後。
バナナマンさんのお2人だった。
気まずい空気を察して、こちらから会釈をした。
設楽「たまには泣いてもいいよ、Aちゃん」
日村「いつもいい子だから、いいのよAちゃん」
一言ずつ声をかけて下さったバナナマンさん。
あまりに優しい響きに、私まで泣きそうになった。
マネージャーさんが代わりにお礼を言ってくれたけど、その声も震えていた。
人は、優しくされると余計に涙が止まらない。
更に大きくなったAの泣き声は、さっきとは少し違う色が混じっていた。
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2020年11月20日 13時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 愛さん» リクエストありがとうございます。もう少しギクシャクする予定で下書きしてあるので、お楽しみ頂けたら嬉しいです！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - れもんさん» リクエストありがとうございます！お時間頂きますが、書かせてもらいます。 (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - りんごさん» リクエストありがとうございます。お時間頂きますが、書かせてもらいます！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 琴乃さん» ありがとうございます！リアルだと今野式なのでその通りに書いてしまったのですが、バナナマンさんとの絡みも追加しました。ご了承頂いた上で、お読み頂けたら嬉しいです！ (2020年7月4日 21時) (レス) id: 29c64901f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2020年6月21日 14時
