〇保健室には鍵を ページ29
『うわ、仮病のつもりだったのに…』
唯月「心の声漏れてるから笑。でもゆっくり休むんだよ？」
『はーい』
暑くて授業ダルいな〜って思って、仮病使って保健室に来たのに、まさかの微熱。
保健室の先生は今から出張らしく、ベッド使っていいよ〜って伝言を残して行ってしまった。
ベッドの上から唯月を見送り、私は眠りについた。
…
？「…雛乃。大丈夫か？」
『んぅ…だれ？』
甲斐「俺だよ笑」
『はやとだ〜』
甲斐「おう。熱、測ってみろ」
『いや〜』
甲斐「しょーがねぇな」
次に目を覚ましたのは、大好きな人の声だった。
うっすら目を開けると、ぼんやり隼人の顔が映って、寝ぼけたまま会話する。
自分がなんて言ったかも分からないくらいに、私は夢現だった。
なのに……
『っわ、近っ…え、待って！』
目の前には、隼人の綺麗な顔。
唇こそ触れていないものの、隼人の息遣いは私にもよく伝わる。
突然の出来事に私の頭はフル稼働し、鼓動が高鳴り、息をするのも忘れる。
甲斐「まだ熱そうだな」
『違っ…バカ』
甲斐「あ？」
『隼人が…』
甲斐「何？」
『隼人の顔が…近いからっ』
甲斐「照れてんの？」
『バ、バカじゃないの！そんなわけ…』
甲斐「顔、真っ赤だぞ。熱、上がったか？」
『…隼人のいじわる』
私のおでこと隼人のおでこがくっつき、お互いの温もりを感じる。
私の体温も高いかもしれないが、隼人から伝わる体温だって充分熱い。
熱っぽさからくる涙目で霞んで見えるけど、きっと隼人の顔も真っ赤だ。
甲斐「なぁ…お前、まじでその目、他のやつらに見せんなよ？」
『なんで？』
甲斐「なんでもだ」
『ねぇ…隼人、いつもと違うよ。なんか怖いよ…？』
甲斐「雛乃のせいだからな？」
あまり思考が回っていない頭でその言葉の意味を考えていると、隼人の手が伸びてきた。
私のネクタイを易々と解き、シャツのボタンを1つずつ外していく。
隼人が何をしようとしているのかは理解出来たが、体の怠さと、いきなりの緊張に抵抗する力さえ残っていなかった。
唯月「雛乃、体調どう〜……って
ちょっと！！何やってんの！？」
須永「甲斐、雛乃の様子……って、おい！！」
あと少し、というところで思わぬ来訪者。
全く心の準備が出来てなかったから、今回は2人に救われたよ…
あれから隼人は2人からお説教をくらいましたとさ。
やっぱり、保健室に鍵は必須だね♪
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陽香(プロフ) - 涼宮美桜さん» ありがとうございます！ちょうど容量がいっぱいになってしまったので、近日中に本編を公開したいと考えているので、そちらも見て頂けたら嬉しいです！ (2019年4月21日 12時) (
レス) id: 0fd742501e (このIDを非表示/違反報告)
涼宮美桜 - このお話すっごく好きです！これからも更新頑張ってください！応援してます！！ (2019年4月21日 0時) (レス) id: 67fa9efd8d (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 美紀さん» ありがとう！絶対3Aロスになるね笑 (2019年3月10日 19時) (レス) id: 0fd742501e (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - 今日で最終回だよ甲斐隼人君と翔君と蓮君ロスになる作者さんタメにして (2019年3月10日 11時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
陽香(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます！甲斐君カッコイイですよね！明日の最終回も楽しみですね！ (2019年3月9日 21時) (レス) id: 0fd742501e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろりんご。
| 作成日時：2019年3月1日 15時
