31話 ページ32
サボside
サ｢それよりそのお願いとやら聞いてやるよ｣
かっこつけて言ってしまった
『……え』
と間抜けな声を出すAに
これがお願い止まりでは嫌だったので
サ｢つーかお前、これお願いにすんなよ！
"約束"だ！"約束"！！｣
約束、にしたのだ
しかも
サ｢それに、2つお願いしちゃってんじゃねェか！｣
一つ、と言ったのに二つしたA
サ｢……お、おれもお前に離れてほしくねェしよ
王族の女とかよりお前の方がずっといい女だしよ……｣
嘘じゃない
本音だった
『……サボ待って』
と言ったAの顔を見れば
サ｢？
お前……｣
耳まで真っ赤になっていた
するといきなり近くに来て
『顔、真っ赤』
と言って、おれの頬に両手を当ててきた
サ｢んなっ！お前！！｣
『また赤くなった、あはは！！』
と笑うAに
サ｢んなこと言うお前も……
真っ赤だぞA｣
と言えば、また少し顔を赤くして
『あはは！！』
と笑うもんだから
つられて
サ｢しししっ！｣
と笑ってしまった
あァ幸せだ
まだおれ達ァガキだ
Aもおれも恋愛経験は全く無いだろう
けどおれがデカくなったら
絶対ェAを守れるようになるんだ
そして
その時ちゃんと告白しよう
……あァ
サ｢あーーーダメだ調子狂う｣
そう言って顔を手で覆い、しゃがみこむおれに
『……ねェ、でも私たち兄弟……』
そう言うA
兄弟とは言え義兄弟だ
おれはバッ！と立ち上がって
サ｢兄弟がなんだ！
おれはお前が好きだ！
おれはお前と一緒にいたいし、
おれはお前とじゃなきゃ嫌だ！
こんなに好きになるとは思わなかった……け、ど｣
Aの顔を見て言った
語尾はやっぱり恥ずかしくて小さくなってしまったが
『……へへ！！サボ大好き！！』
なんて反応してくれたから
お前が可愛くて仕方なくて
おれは抱きしめてしまった
告白もしてねェし、まだ恋人同士とかじゃねェけど
この絆はまた別の意味で結ばれてるおれら
きっとこの先も幸せで居られるんだよな
と思いながら自分の腕の中のAを見ると
悲しそうな顔をしていた
サ｢お、おい、どうした？
嫌だったか？！｣
抱きしめられるのが嫌だったのだと思った
『違うの
嬉しいの
でも……私は鬼の子だよ
それでもいいの？！！』
そう、真剣な顔で言うA
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みゆ(プロフ) - 未香恵さん» 未香恵さん、コメントありがとうございます！！そう言って頂けるのが1番嬉しいです！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2016年8月19日 18時) (
レス) id: 7256df261f (このIDを非表示/違反報告)
未香恵 - すごく面白いです！更新楽しみにしてます！ (2016年8月19日 18時) (レス) id: 496c94e823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゆ | 作成日時：2016年8月5日 22時
