29話 ページ30
サボside
今日は満月だった
そのせいか、辺りが明るく目が覚めてしまった
今の時刻は……夜中の2時、くらいだろうか
寝転んだままぼーっとしていた時
布団をめくる音が聞こえて、
あらかた、寝相の悪ィルフィが布団を蹴った音だろうと思っていた
……が、トントン、と小さな足音が聞こえた
その足音は……今日の昼間おれ達が船首のような形で海賊ごっこをしていたところの方へ向かう
サ｢……エースか？｣
と右隣見てみればエースは居る
左隣を見ればルフィが居る
居ないのは……Aだ
なんで起きてんだ、と思って体が勝手に身を起こし、Aの元へ向かおうとしていた
バサッ、とルフィの乱れた布団をかぶせてやれば、
ル｢ん……エース……サボォ……A……｣
とむにゃむにゃ寝言を発するルフィ
サ｢……｣
頬が緩んだ
立ち上がってAが向かった方へ行き、
サ｢……A？｣
木わくに肘を付き、頬杖をついているAが居た
声をかければAはゆっくり振り向き、
『ごめん、起こしちゃった？』
そう言い、両手を合わせるA
サ｢いや、おれずっと起きてた
なんか眠れねェんだ、今日は｣
……ずっとおきてた訳じゃねぇが
サ｢Aも寝れねェんだろ？
今日は明かりィもんなァ
満月……綺麗だ｣
と言い、満月を見上げるおれをじーっと見てくるA
なんかおれの顔についてんのか、とも思ったが
ここは少しふざけて
サ｢なんだよ｣
ニヤリと笑いながら言った
あからさまに申し訳なさそうな顔をして
『ご、ごめん』
なんて言うもんだから少し罪悪感が残るおれ
……Aはおれが貴族の息子だと知ってどう思ったのか
という疑問がふと浮かんだんで
サ｢……なァ｣
『ん？』
サ｢お前……おれが貴族の息子だと知ってどう思った？｣
聞いてみることにした
するとAは、首を傾げ
『どう思ったって……？』
と言った
……思わねェのか？
サ｢……弱ェやつだと思ったとか｣
少し不安になり、顔を俯けてしまったおれ
そんなおれに
『……あはは！！何言ってんのサボ！！
サボは貴族の生活が嫌だったんだろー？
話を聞く限り、その親がいいヤツっては思わなかったし。
いくら自分の親だとは言え、
誰しも自分の親が好きなワケじゃないと思うし』
明るく言ってくれたお前
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みゆ(プロフ) - 未香恵さん» 未香恵さん、コメントありがとうございます！！そう言って頂けるのが1番嬉しいです！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！！ (2016年8月19日 18時) (
レス) id: 7256df261f (このIDを非表示/違反報告)
未香恵 - すごく面白いです！更新楽しみにしてます！ (2016年8月19日 18時) (レス) id: 496c94e823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゆ | 作成日時：2016年8月5日 22時
