朝起きたら隣にクラスメイトがいたんだが【ジェイド・リーチ】

episode 1＿困惑 ページ2

『ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああ！！！』


待て待て服は？
＿よし着て……るけど、なんで寮服のまま？なんで若干乱れてんの？

身体に痛みは？
＿若干、筋肉痛が……


いやいやいや、何も無い、何も無かった


「ジェイド〜どうしたのぉ〜？」


あぁこの声はオクタヴィネル寮の悪夢(A命名)のフロイドだぁ…

ここがジェイドの自室だ、って確定しちゃったじゃん…


「フロイド。部屋に入る時にはノックをしてくださいと毎日言ってるでしょう？」

「えぇ〜良いじゃ〜ん。でも、なんでエンゼルちゃんがいるのぉ？」

『私が聞きたい……』



何も無い何も無かった

そう自分に言い聞かせることで、とにかく心を保ち続けた。


落ち着け。思い出すんだA。

昨日、ラウンジのシフトを終えて、談話室のソファで少し休んで…休んで……



……休んでどうした？



『もう無理…現実逃避してくる』

「ねぇジェイドぉ〜エンゼルちゃんと何があったの〜？」

「ふふっ」


なんだ｢ふふっ｣って

その笑みに何を隠してやがる。一体、昨日ナニがあったんだ。ナニも無かったよね？ナニも無いよね？(願望)







「朝から騒がしいですよ！一体何が…」


あまりの騒がしさに何があったのかと確認しに来たアズールの目には＿＿


ベッドから降りて三角座りをして何やらブツブツと呟いてるA(女子)

ジェイドに引っ付いて｢ねぇ何があったのぉ？｣と言っているフロイド(男子)

そのフロイドに｢ふふっ｣とだけ言って笑みを浮かべるジェイド(男子&部屋の主)




「え……？」

思わず目を疑うアズール。
一瞬だけ最悪の可能性を思い浮かべるが、すぐに打ち消す。いやまさかジェイドが…あのジェイドがそんなコトするわけが……


「ジェイド…一体これは」

「ふふっ」


何も悟らせまいとするジェイドの様子に、先程思い浮かべた最悪の可能性がまた頭をよぎる。

＿うわぁぁぁ……

あまりにも情けない悲鳴がまたもやオクタヴィネル寮に響いた。



ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
フロイドの“エンゼルちゃん”というあだ名は“エンゼルフィッシュ”からです。天使じゃありませんよ。

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