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フレッドがいなくなったあと、Aはまたベッドに横になり、毛布を深くかぶって目を伏せた。まだ顔が火照っていた。それからしばらく悶々としていたが、フレッドはなかなか帰ってこなかった。そのうち眠くなって、意識が下へ下へと沈んでいくのを感じた。
完全に眠りについた──と思った次の瞬間、わっと耳に入って来た声でAは飛び起きた。
「遅刻だ！！」
まだ寝ぼけて回らない頭でなんとか体を起こすと、フレッドとジョージが必死に制服に着替えていた。もう空は明るくなっていた。夢を見ることもなく、朝を迎えたらしい。
「あと10分で始業だ！A、ごめん！俺たち寝坊しちまった！」
「リーのやつ、気を使って起こしてくれなかったんだ！」
Aは時計を見た。本当だ。確かに始業の10分前だ……寝坊のショックで、Aはしばらく固まっていた。
「A！遅れちまうぜ！」
フレッドが放心しているAを揺さぶると、Aはそこでようやくハッとして、慌てて起きた。グシャグシャになった髪を手ぐしで整え、慌てて昨晩ジョージが持ってきたカバンを手に取った。そこで大変なことに気がついた──今日の授業で必要な教科書が、まだ自分の部屋だ。
「私、教科書を取りに行かないと」
「大丈夫か？」
「平気だ、すぐに行くから──お前たちは、先に行けよ。授業に遅れたら、また罰則を食らうぞ」
Aの言葉に二人は顔を見合わせ、大慌てで部屋を飛び出した。Aも急いで身なりを整え、男子寮を駆け下りて、女子寮へ向かった。
部屋は、当たり前だがもう誰もいなかった。Aは自分のベッドの方へ向かい、棚の上に積み重ねていた本の中から、自分の教科書を引っ張りだし、絶句した。
Aが手に取った「変身術」の教科書は、ボロボロだった。中を開くと、ページもずたずたにされていた。Aは戸惑ったが、それを詮索する暇はなかった──ローブから杖を取り出して、教科書に呪文をかけた。
「レパロ、直れ」
教科書はたちまち元のきれいな姿に戻った。変身術の教科書をカバンに押し入れて、他の教科書を引きずり出した。すると、こんどの教科書も同じようにボロボロにされていた。よく見れば、そこにおいていた教科書のほとんどがボロボロだった。
ショックだったが、時計を見てすぐに意識を戻した。とりあえず必要な教科書をボロボロのまま全てカバンに押し込み、Aは部屋を出た。
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鵲(プロフ) - (・´-・｀）ﾄﾞﾔｧさん» ありがとうございます…！うーん、端末によってwebの検索の仕方が違うとは思うのですが、直接リンクを開くと作品に飛べると…思います…若しくは、R18を表示できる設定にしていれば、私の作品ページから飛べないでしょうか？＞＜お手数おかけして申し訳ありません！ (4月20日 3時) (
レス) @page43 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
(・´-・｀）ﾄﾞﾔｧ(プロフ) - レヴィアタンの独白を読んでこの方すげぇな…って感動してしまいました！先程のコメント通りにwebの検索欄にペーストするとあいばくのアイソレーションという作品に飛んでしまうのですが…。すいません。その場合どうすれば良いでしょうか？？ (4月19日 7時) (レス) @page43 id: 831d7e662a (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - かなさん» 読んでくださりありがとうございます😭！リンクをコピーしてwebの検索欄にペーストしたら飛べないでしょうか…！ (3月27日 5時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 神崎さん» ありがとうございます！🙏😭R18あまり自信はないのですが、お楽しみいただけたら幸いです……😭😭 (3月27日 5時) (レス) @page43 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
かな - 全ての作品楽しみに見させてもらってます！R18作品がリンクから飛んでも見れなくて、どこから見せますか？🥺 (3月25日 9時) (レス) @page43 id: 6549d2c57b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2024年2月24日 6時
