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やはり、今年の監督生はフィオナが選ばれた。
嬉しそうにフィオナの頭を撫でる両親の前に出て、ドレスローブの話をする気になれなかったAは、部屋に戻ろうと踵を返した。
「A」
Aに気がついた母が声をかけた。Aが振り向くと、母はAが手に持っていたホグワーツからの手紙を見た。
「ドレスローブでしょう？ よければ、あなたに着てほしいものがあるの。いいかしら？」
Aは母の元に向かった。母は少し待っててねと告げて、自分の部屋に戻ると、手に一着の服を持ってまた戻ってきた。母はそれを広げて見せた。
ドレスだった。深い夜の闇を彷彿とさせる、黒のドレスが、星の輝きをまとうようにキラキラと輝いた。
「私が着たものなんだけど、着たのは一回きりだったの。だけど兄さんにもらったものだから、ずっと大切に保存していたの。」
母が兄弟の話をするなんて、とAは少し驚いた。なぜか母は、Aが物心ついた頃から兄弟や自分の家族、親戚の話をしたがらなかった。
「ひとつ上の兄にもらったの。そんなに仲がいいわけでもなかったのよ。だけど、私が17歳になる誕生日に、突然プレゼントを贈ってくれたの」
母は昔を懐かしむと同時に、ひどく悲しそうな顔をした。
「兄さんはそれから数ヶ月して亡くなったの。これが最初で最後の贈り物だったのよ。一度これを着て友達のパーティーへ行ったけれど、それ以降は、これを見ると悲しくなって、着れなかったの」
Aは、このドレスを贈った母の兄は、センスがよく、母をよく見ていると思った。母の漆黒の髪と真っ白な肌に、このドレスはきっとよく似合っただろう。
「あなたに着てほしいの。もちろん、嫌なら、無理にとは言わないわ。別のものを買いにいきましょう。ただ……」
「ありがとう」
Aは母からドレスを受け取った。Aが礼を言ったことに、母は少し驚いて、目を丸くした。Aはそのドレスを見つめて、母とは目を合わせずに小さく言った。
「すごくきれいだ」
Aは、ここ数年のなかで、久々に母とまともな会話をした気がした。母は泣きそうな顔をしていたが、微笑み、そして何を思ったのか、突然Aの頭を撫でた。
「A。そのドレスに似合う素敵な髪飾りを、新学期までにプレゼントするわ。」
母の細い指先が髪を撫でる感覚に、Aは泣きそうになった。
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鵲(プロフ) - (・´-・｀）ﾄﾞﾔｧさん» ありがとうございます…！うーん、端末によってwebの検索の仕方が違うとは思うのですが、直接リンクを開くと作品に飛べると…思います…若しくは、R18を表示できる設定にしていれば、私の作品ページから飛べないでしょうか？＞＜お手数おかけして申し訳ありません！ (4月20日 3時) (
レス) @page43 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
(・´-・｀）ﾄﾞﾔｧ(プロフ) - レヴィアタンの独白を読んでこの方すげぇな…って感動してしまいました！先程のコメント通りにwebの検索欄にペーストするとあいばくのアイソレーションという作品に飛んでしまうのですが…。すいません。その場合どうすれば良いでしょうか？？ (4月19日 7時) (レス) @page43 id: 831d7e662a (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - かなさん» 読んでくださりありがとうございます😭！リンクをコピーしてwebの検索欄にペーストしたら飛べないでしょうか…！ (3月27日 5時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 神崎さん» ありがとうございます！🙏😭R18あまり自信はないのですが、お楽しみいただけたら幸いです……😭😭 (3月27日 5時) (レス) @page43 id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
かな - 全ての作品楽しみに見させてもらってます！R18作品がリンクから飛んでも見れなくて、どこから見せますか？🥺 (3月25日 9時) (レス) @page43 id: 6549d2c57b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2024年2月24日 6時
