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「ああ、まったく……」
ウィーズリーおばさんが絶望的な声で言った。
「それなら、ご自分の責任でそうなさい！」
おばさんとハリー、それにシリウスが、玄関の扉をギーッと開けて外に出た。
Aはフレッド、ジョージ、ジニーと共に、ルーピンを付き添いにして駅へ向かった。九月の弱い陽光の中だった。扉がバタンと閉まると、ブラック夫人の喚き声がたちまち断ち切られた。
駅の中に入ると、みんなで九番線と十番線の間の柵の脇を何気なくうろうろし、安全を確認した。そして一人ずつ柵に寄り掛かり、楽々通り抜けて九と四分の三番線に出た。そこにはホグワーツ特急が停車し、煤けた蒸気をプラットホームに吐き出していた。プラットホームは出発を待つ生徒や家族で一杯だった。
Aたちの組が一番最後についたらしい。
「異常なしか？」
ムーディが唸った。
「まったくなし」
ルーピンが言った。
「それでも、スタージスのことはダンブルドアに報告しておこう」
ムーディが言った。
「やつはこの一週間で二回もすっぽかした。マンダンガス並みに信用できなくなっている」
「気をつけて」
ルーピンが全員と握手しながら言った。最後にハリーとAのところに来て、ルーピンは二人の肩をポンと叩いた。
「君たちもだ、ハリー、A。気をつけるんだよ」
「そうだ、目立たぬようにして、目玉をひん剥いてるんだぞ」
ムーディもハリーやAと握手した。
「それから、全員、忘れるな――手紙の内容には気をつけろ。迷ったら、書くな」
「みんなに会えて、うれしかったよ」
トンクスが、ハーマイオニー、ジニー、A、オリヴィアの四人を抱き締めた。
「またすぐ会えるね」
警笛が鳴った。まだホームにいた生徒たちが、急いで汽車に乗り込みはじめた。
「早く、早く」
ウィーズリーおばさんが、慌ててみんなを次々抱き締め、ハリーは二度も捕まった。
「手紙ちょうだい……いい子でね……忘れ物があったら送りますよ……汽車に乗って、さあ、早く……」
ほんの一瞬、大きな黒犬が後ろ脚で立ち上がり、前脚をハリーの両肩に掛けた。しかし、ウィーズリーおばさんがハリーを汽車のドアのほうに押しやり、怒ったように囁いた。
「まったくもう、シリウス、もっと犬らしく振舞って！」
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鵲(プロフ) - mp0623さん» エヘ…嬉しいです！！こちらこそありがとうございますー！ (2022年4月21日 3時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
mp0623(プロフ) - めちゃくちゃいいところで終わってウワーー！！！ってなっちゃいました……ありがとうございます。 (2022年4月13日 4時) (レス) @page38 id: 2d647e4096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2022年4月3日 23時
