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しばらくジニーと話している途中で、フレッドとジョージが席を外し上に上がっていこうとした。
Aは立ち上がり、二人の後を追った。
「フレッド、ジョージ、もう上がるのか？」
「A」
廊下に出たあたりで、二人は振り返った。フレッドがニッコリしながら、手の中のものをAに見せた。フレッドの手の中は、萎びた黒い豆の鞘のようなもので一杯だった。
「ダングが持ってきてくれた、『有毒食中蔓』の種だ。十ガリオンで引き取ったんだ。お袋に見つかる前に上へ持っていかないとって思ってさ」
「『ズル休みスナックボックス』に必要なのさ」
何に使うのか、と言いたげなAの顔を見ながら、ジョージが付け足して言った。
「だけどこれは取引禁止品目Cクラスで、手に入れるのに問題があってね」
上を上がりながら、ジョージは話を続けた。それを聞きながら、Aも二人に続いて上へ上がり、部屋へ入った。
フレッドとジョージは入手した有毒食中蔓の種を大事にしまうと、それをぽかんと見つめていたAを振り返り、ニヤッとした。
「それで……Aは俺達とゆっくりいちゃつきたいから一緒に上がってきたんだよな？」
「え？」
フレッドの言葉に目を丸くしていると、ジョージがAをぎゅっと抱きしめた。
「わっ！ ジ、ジョージ？」
「A、最近暗い顔してることが多いな」
ジョージはAの肩に顔を埋め、すん、と匂いを嗅ぎながら言った。
「そ、そんなことないぞ」
「嘘つかなくていいよ」
分かってるから、とジョージが微笑みながら言った。Aは眉を下げ、ジョージから目を逸らした。
「A、もっと甘えていいよ。ずっと言ってるだろ？ 俺達の前では、もっと弱いところ見せていいんだよ」
「私、二人にもう十分甘えてたつもりだ」
「もっと」
ジョージがAの腕を掴み、ベッドに押し倒した。
「もっと甘えて、抑えないで」
「じ、ジョージ、待っ」
「Aのこと大好きだから、心配なんだ」
ジョージは目を細め、少しだけ苦しそうな顔をした。
「Aは一人で抱え込むところがあるだろ。俺達が言わないと、自分からは積極的に来てくれない。Aは、放っておいたらすぐに壊れそうだ」
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鵲(プロフ) - mp0623さん» エヘ…嬉しいです！！こちらこそありがとうございますー！ (2022年4月21日 3時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
mp0623(プロフ) - めちゃくちゃいいところで終わってウワーー！！！ってなっちゃいました……ありがとうございます。 (2022年4月13日 4時) (レス) @page38 id: 2d647e4096 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2022年4月3日 23時
