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一ヵ月たったいま振り返ってみても、あれから数日のことは、切れ切れにしか思い出せなかった。これ以上はとても受け入れるのが無理だというくらい、あまりにいろいろなことが起こった。断片的な記憶も、みな痛々しいものだった。
いちばん辛かったのは、たぶん、次の朝に、ハリーと共にディゴリー夫妻に会ったことだった。二人とも、あの出来事に対して、ハリーとAを責めなかった。それどころか、セドリックの遺体を二人の許に返してくれたことを感謝した。
ディゴリー氏はほとんどずっとすすり泣いていたし、夫人は、涙も涸れ果てるほどの嘆き悲しみだった。
「それでは、あの子はほとんど苦しまなかったのですね」
Aがセドリックの死んだときの様子を話すと、夫人がそう言った。
「ねえ、あなた……結局あの子は、試合に勝ったそのときに死んだのですもの。きっと幸せだったに違いありませんわ」
二人が立ち上がったとき、夫人はハリーとAを見下ろして言った。
「どうぞ、お大事にね」
ハリーはベッド脇のテーブルにあった金貨の袋をつかんだ。
「どうぞ、受け取ってください」
Aも自分が持っていた金貨の袋を掴んで持ち上げた。
「これはセドリックのものになるはずでした」
「セドリックがいちばん先に着いたんです──受け取ってください」
しかし、夫人は後退りして言った。
「まあ、いいえ、それはあなたたちのものですよ。わたしはとても受け取れません……あなたたちがお取りなさい」
翌日の夜、ハリーとAはグリフィンドール塔に戻った。みんなの話によれば、ダンブルドアが、その日の朝食の席で学校のみんなに話をしたそうだ。
二人をそっとしておくよう、迷路で何が起こったかと質問したり話をせがんだりしないようにと諭しただけだったと言う。大多数の生徒が、ハリーとAに廊下で出会うと、目を合わせないようにして避けて通ることに、二人は気づいた。
二人が通ったあとで、手で口を覆いながらひそひそ話をする者もいた。リータ・スキーターが書いた記事で、ハリーとAは錯乱していて危険性があるということを信じている生徒が多いのだろうと、二人は想像した。たぶん、みんな、セドリックがどんなふうに死んだのか、自分勝手な説を作り上げているのだろう。
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鵲(プロフ) - にんじんさん» わー！ありがとうございます！！嬉しいです〜😭🙏💕💕がんばります〜〜！ (2022年3月29日 14時) (
レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - そると。さん» 幸せにさせたいですーーー！！ありがとうございます！ (2022年3月29日 14時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
にんじん(プロフ) - 丁度読み終わった時に更新されていたので嬉しくて堪りませんでした🥺✨作者様が書くお話やキャラクターが大好きです🥰ご無理をなさらぬように🙏これからも応援しています！ (2022年3月23日 1時) (レス) id: 65fef8ddd4 (このIDを非表示/違反報告)
そると。(プロフ) - ほんんんんとに...主人公ちゃんには幸せになってほしい;;;; (2022年3月22日 16時) (レス) @page32 id: 49e4342c2d (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 神崎さん» ありがとうございますー！😭🙏💗 (2022年3月22日 10時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2022年2月22日 19時
