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注文したバタービールが届くと、周りの甘い雰囲気も忘れたように、Aはまじまじとバタービールを見始めた。
「美味しそうだ！」
「ああ、すごく美味しいよ、Aも気にいるはずだ」
Aの手を握っては反応を楽しんでいたジョージも、Aから一度手を離すと、バタービールのジョッキを持った。
フレッドもジョッキを持つと、Aも二人につられて慌ててジョッキを持った。
「こんな喫茶店でバタービールを頼むのなんて、俺達くらいだろうけど」
ちらりと周りのカップルたちを見ながらフレッドが言った。それからジョッキを前に差し出すと、ジョージがフレッドのジョッキと自分のジョッキをコツンと合わせて乾杯した。Aもおずおずとジョッキを前に出し、二人のジョッキにコツンとぶつけた。
フレッドが一気にバタービールを飲み始めた。それに続いてジョージも飲み始めたのを見ながら、Aもゆっくりジョッキに口をつけた。
「やっぱりバタービールは最高だな！」
にこにこするフレッドをちらりと見たAは、突然目を丸くし、それから吹き出した。
「なんだ、A？」
「フレッド、髭ができてる！」
「ああ」
フレッドの口の端がいたずらっぽくニヤリと上がった。
「ジョージを見てみろよ」
「……わっ！ジョージ！」
唇の上どころか、鼻の先端にまで泡をつけているジョージに、Aが笑った。
「Aも付いてるぞ」
「え！？」
ジョージはAの唇を指でなぞりながらニヤッとした。
「冗談だよ。Aは飲み方が上手いな。大体みんな髭をつくるんだ」
ジョージがくすくす笑うのを見て、Aは騙されたというように顔を赤くした。
「それより」
フレッドが、突然Aの手をきゅっと握って顔を近づけた。
「俺達もキスしようか？」
フレッドがちらりと視線をやった先には、砂糖入れの上でキスをし始めたカップルの姿があった。Aは顔を真っ赤にして硬直した。
「なんだ、俺達と何度もキスしてるのに、他人のキスを見るのには耐性がないんだな、A？」
「べ、別にそんなんじゃ……」
フレッドの額がAの額にこつんとぶつかった。誰も彼も、自分のデートの相手しか見ていないなんてことは分かっているのに、周りに人がいる状況でこんなにも近づかれる事が、恥ずかしくて堪らなかった。
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猫 - 愛憎のフィナーレのパスワードを教えてください！ (2023年1月29日 22時) (
レス) id: dd386e9727 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - アイスさん» 前作からありがとうございます〜！そうですね〜〜！！早くシリウスとも絡ませたいなって思ってます🥰更新頑張ります！ありがとうございます〜💓💓 (2022年1月5日 21時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
アイス - (下の文章の続きです)ちなみに、私はシリウスとウィータさんがどうなるか気になりますね。あ、恋愛的な意味じゃないですよ？シリウスと似た環境にあるウィータさんをシリウスはどう思うのかな？と気になってます。更新、待ってます！ (2022年1月5日 21時) (レス) @page29 id: 645b322652 (このIDを非表示/違反報告)
アイス - 前作の愛憎のフィナーレから読んでます！鵲さんは小説を書くのが上手ですね！なんか読んでいてもっと読みたくなります。毎日、更新されたか確認してます(苦笑）とっても応援してますよ。頑張って下さいね！ (2022年1月5日 21時) (レス) @page29 id: 645b322652 (このIDを非表示/違反報告)
鵲(プロフ) - 犬好きさん» わー！！前作も！！ありがとうございます！！😭🙏💖嬉しいですー！！！！！更新がんばります！！！！ (2022年1月5日 1時) (レス) id: 144fc818ef (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鵲
| 作成日時：2021年12月24日 2時
