あまじゃにすと。-Part3-

【しげちゃんHBD】�� ページ36

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お家に着いたら、まだお昼だけど誕生日会の準備。


なかなか飲まないお酒と、ケーキ。

大毅の好きな料理を並べる。






「なぁまだ〜？」


A「まだやって。おとなしく待っとって」




ダイニング兼リビング兼寝室に大毅を座らせたまま

私は、せっせかせっせかキッチンで動くもんだから


暇でしょうがないみたい。



お料理の練習はしたけど…慣れたものでもないし

私だって、いいとこ見せたい。





「なぁ〜構ってぇや、」



ふにゃんふにゃんの声しながらキッチンまで歩いてきて

私の背中に、その重みが乗っかる。

たったそれだけなのに、心臓が煩い。




A「ちょ、危ないって、だいき！」


「ぁん〜〜？」


A「あん〜〜？じゃないって、

ほら、火使ってんのに、」


「そんな慣れへんことするからやん」


A「……はぁ？」


「、うそやん、ごめんって」



今のは流石に頭にきた。


誰のために‘‘慣れない”料理やってんのか…






「なあ、ごめんって、口きいてや、」



せっかく東京まで来てくれたのに

喧嘩だなんてと思うけども



A「知らないっ」




無視したまま料理を続ける。



「A〜」



怒ったら、身体には触れてこなくなったけど

相変わらずキッチンから出てく感じでもないし




A「……」


「………Aさーん」


A「……」


「…A？」


A「……」


「…ほんまに怒ってもーたん？？」


A「……」







仲直りしなきゃって、わかってはいる、けど。


はじめて尽くしで、…どうしたらいいのか、




小さい頃は、本当によく喧嘩してた。


仲直りは…いつも大毅からで

何にでもこだわりの強い彼だけど、

私が怒って公園まで走ったら、必ず迎えに来てくれてたの。


ごめんな？帰ろ？って。


そんで、濡れた頰を、ぐしゃぐしゃのハンカチで拭いてくれたこともあった。





でも今は、

年も関係も場所も


全部が変わって。








「………ちょっと、コンビニ行ってくるわ」






.







バタン、と音を立てて閉まるドア。





大毅が…


出て行っちゃった……





.






こんなの、今まで一度もなかった、、


いつも私が逃げてばっかだったから。







A「…だ、いきっ……」




キッチンに崩れ落ちて、

涙が溢れる。



追いかけなきゃって、思うほど

足がすくむ。


置いてかれる方はいつも、こんな気持ちだったんだ……





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