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無知は罪 ページ5

研究室で実験を開始してからかれこれ5時間くらい経った。僕は基本的寮室にいないからね、同室の人怖いし。

懐中時計を見るともう6時だ。そろそろ訪問客が来る時間だね。

午前6時の研究室には僕の薬目当ての客がやってくる。安全は保証できないのにね。

「おい薬をくれ」

ローブ的にレアン寮か。

「何の薬だい?」
「魔力濃縮液」
「ふぅん、銀コイン一枚でいいよ」

最近この薬頼まれるなぁ、流行っているのか?

「何か飲んで異変があったら僕に伝えてくれ、貴重な資料になる。研究室に来てくれたら対応できるよ、ただ」

「午後からは来てはいけない、だろ?」

「分かっているなら良いさ、じゃあ帰りたまえ」

紫色の液体の入った試験管を彼に渡す。

レアン寮にはいつもお世話になっているよ。アドラは「俺は俺の実力で勝つ!」とかなんとかで薬は頼んでくれないし、オルカは勝利以外の何かに夢中だしね。

「(あ、もうそろそろ薬が無くなるだろうから彼に届かなくては)」

アベル_さんだっけ、僕が入学してすぐ彼はここに訪れた。

「作れる薬を言ってみろ」
「…魔力を増やす薬が得意」
「銀のコインをやる。その薬を5つ僕に渡せ」


すごい怖かった。

.


「久しいね」

久々に研究室を出ると魔法の秤の前にランス君とマッシュ君にフィン君誰かと誰かがいた。

「えっマッシュ君この人誰ですか、知り合いですか、私以外に仲良くしてる女の人いたんですか」
「お前…レモンちゃんだけに飽き足らず他の女性にも…‼︎」

「前言っていたプロテインを使った薬が完成したんだ。これを飲めばどんな人でも1日だけボディービルダー世界一になれる。」
「((((怖…))))」

ローブの裾に入れていたその薬を5つ取り出す。


「君達にあげるよ、是非世界を体験すると良い」
「オレは要らない」

そう言ってランス君は僕に射るような眼差しを向けてきた。悲しい。

「知らない奴の作った薬なんて怪しいだろ」
「あれ、ランス君ってAさんと会った事なかったっけ?」
「オレとコイツは初対面だ」
「でもマッシュ君とランス君が出会った時にAさんも、」

そう言いかけて、いや何でもないとフィンは呟いた。
ランスが記憶にないと言っているのならそういう事にした方が_「いやAちゃんもいたよ」

「ランス君はあの時、Aちゃんと初めて会ったって言ってた」

__
「娘を殺したのは私でしょうか」
東野圭吾『人魚の眠る家』

どうか知らないままで→←きっと思い出したいのだろう



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はな(プロフ) - 透さん» ご指摘有難う御座います!私ずっとウェーだと思ってました…(にわか)。これからも引き続きお願いします! (3月31日 11時) (レス) id: 2ebd6ae62e (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 本好きさん» コメント有難うございます!結構こだわってるのでそう言って貰えてすごく嬉しいです! (3月31日 11時) (レス) id: 2ebd6ae62e (このIDを非表示/違反報告)
- 細かい所なんですけど、セル・ウォーのウォーがウェーになっています。楽しく読ませてもらっています!! (3月31日 8時) (レス) @page7 id: 23dba55806 (このIDを非表示/違反報告)
本好き(プロフ) - 毎回お話の最後にある文章がこだわりを感じて好きです。これからも楽しく読ませていただきます。 (3月30日 21時) (レス) @page7 id: 860fd688d9 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 華さん» コメント有難うございます‼︎そう言って頂き光栄です。これからもそう思って頂けるよう頑張ります! (3月30日 20時) (レス) @page7 id: 2ebd6ae62e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はな | 作成日時:2024年3月28日 21時

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